- 上肢の機能と役割 介護において、利用者様の「上肢」の状態を理解することは非常に重要です。上肢は、肩から指先までの部分を指し、食事や更衣、トイレなどの日常生活動作はもちろん、コミュニケーションや移動、趣味活動など、生活のあらゆる場面で活躍しています。 上肢は、大きく分けて「リーチ」「把握」「操作」の３つの機能を持っています。「リーチ」は、腕を伸ばして対象物に近づいたり、遠ざかったりする機能です。食事で箸を口に運んだり、服を着たりする際に必要となります。「把握」は、手で物をつかむ機能です。物を持つ力加減や、指の細かい動きなどが求められます。「操作」は、つかんだ物を動かす機能です。箸を使ってご飯を食べたり、ボタンをかけたり、ハサミを使ったりするなど、複雑な動きを必要とします。 これらの機能は、複数の筋肉や関節、神経などが複雑に連携することで成り立っています。加齢や病気、怪我などによって、これらの機能が低下することがあります。介護者は、利用者様の上肢の機能と役割を理解し、日常生活動作を支援するために適切なケアプランを作成する必要があります。

「社会資源関係図」って、あまり聞きなれない言葉かもしれません。これは、介護が必要な方が利用できる様々なサービスや施設、制度などを分かりやすく図にまとめたものです。 介護保険サービスはもちろん、医療機関やボランティア団体、地域活動など、介護に関わる様々な情報が一目でわかるようになっています。 では、この社会資源関係図が、どのように介護に役立つのでしょうか？まず、介護が必要になった時、どこに相談すれば良いのか、どんなサービスがあるのか、といった情報を簡単に得ることができます。 また、複数のサービスを組み合わせることで、より充実した介護体制を築くことも可能です。 さらに、社会資源関係図は、介護者自身の負担軽減にも繋がります。 地域の様々な資源を知ることで、一人で抱え込まず、周囲の力を借りながら介護に取り組むことができるでしょう。

介護サービスには、大きく分けて「介護保険サービス」と「自由診療」の二つがあります。 介護保険サービスは、40歳以上の方が加入する介護保険制度に基づいて提供されるサービスです。利用者の要介護度に応じて利用限度額が設定されており、費用の一部を自己負担することで、質の高いサービスを比較的安価に利用することができます。 一方、介護における自由診療とは、介護保険制度の枠組み外で提供されるサービスを指します。保険適用外となるため、全額自己負担となりますが、その分、保険サービスでは対応できないきめ細やかなサービスや、質の高いサービスを受けることができます。

公的年金とは別に、自分自身で準備する年金制度のことを、私的年金と呼びます。将来の年金受給額が減るかもしれない、老後の生活資金をもっと増やしたい、そんな不安を解消するためにも、私的年金は有効な手段となりえます。

介護サービスを実際に利用した際に、費用の一時的な立て替え払いをしなくて済む便利な制度、それが「受領委任払い制度」です。 通常、介護サービスを利用すると、一旦は全額を自分で支払い、後日、市区町村から費用の大部分が払い戻される仕組みになっています（償還払い）。 しかし、この方法だと、一時的にでも高額な費用を負担しなければなりません。 そこで、利用者の負担を軽減するために設けられたのが、この受領委任払い制度なのです。