認知症検査のHDS-Rとは?9つの質問で簡単にチェック
介護について知りたい
先生、『HDS-R』って、どんな検査ですか?
介護の研究家
良い質問だね。『HDS-R』は認知症のサインを見つけるための検査で、9つの質問に答えてもらって、その点数で認知症の可能性を判断するんだよ。認知症の初期症状でよくある、日付や場所が分からなくなるといったことを確認する質問が多いんだ。
介護について知りたい
へえー。それで、点数が低いと認知症の可能性が高いってことですか?
介護の研究家
そうなんだ。点数が低いほど認知機能が低下している可能性が高いと判断される。ただ、あくまでもスクリーニング検査なので、確定診断は医師の診察が必要だよ。他に、MMSEという似たような検査もあるよ。
HDS-Rとは。
介護の現場で使われる「HDS-R」は、9つの質問からなる認知症を発見するための検査です。質問に答えると点数が算出され、その結果から認知症の可能性を判断します。HDS-Rは「改訂長谷川式簡易知能評価スケール」とも呼ばれ、似た検査にMMSEがあります。
HDS-Rとは?誰でもできる認知症の簡易検査
HDS-Rは、改訂長谷川式簡易知能評価スケールと呼ばれる認知症の簡易検査です。病院や介護施設などで広く使われている検査で、9つの質問に答えるだけで、認知機能を評価することができます。
この検査は、あくまでスクリーニング検査であり、確定診断を行うものではありません。しかし、短時間で簡単に認知機能の状態を把握できるため、認知症の早期発見に役立ちます。もし、検査結果に不安を感じたら、医療機関を受診し、専門医の診断を受けるようにしましょう。
HDS-Rの9つの質問内容と採点方法
HDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)とは、認知症のスクリーニング検査として広く用いられている検査です。
ここでは、HDS-Rで行われる9つの質問内容と、それぞれの質問に対する採点方法について詳しく解説していきます。
– HDS-Rの9つの質問内容
HDS-Rでは、以下の9つの質問が出題されます。
1. -今日は何年何月何日ですか?-(年、月、日それぞれ1点)
2. -今、何時頃ですか?-(時計を見ていなくてもおおよその時間が分かれば1点)
3. -ここはどこですか?-(具体的な場所を答えられれば1点)
4. -あなたはいくつですか?-(1点)
5. -あなたの誕生日はいつですか?-(年が分かれば1点、月日まで分かればさらに1点)
6. -今から言う3つの言葉を言ってみてください。後でまた聞きます。-(3点)
7. -100から7ずつ引いていってください。-(5回繰り返して5点)
8. -先ほど覚えるように言った3つの言葉を言ってください。-(3点)
9. -(5円玉、1円玉などを見せながら)これは何ですか?-(1点)
– 採点方法
各質問に対する回答に応じて点数をつけ、合計点数が20点満点中何点になるかで認知機能の程度を評価します。
* -20点以上- 認知症の疑いは低い
* -10点~19点- 軽度の認知機能障害の可能性がある
* -0点~9点- 認知症の疑いが高い
ただし、HDS-Rはあくまでスクリーニング検査であり、この検査だけで認知症の確定診断はできません。
もし、HDS-Rの結果が気になる場合は、医療機関を受診し、専門医による詳しい検査を受けるようにしましょう。
HDS-Rでわかること、わからないこと
HDS-Rは、認知症の疑いがあるかを調べるための簡易的な検査であり、その結果から、認知機能の低下が見られるかどうかを判断することができます。 あくまでもスクリーニング検査であるため、HDS-Rだけで認知症と診断することはできません。 ただし、検査の結果によっては、専門医による詳しい検査が必要となる場合があります。 HDS-Rは、認知機能の低下を示唆するものであり、他の病気の可能性や、加齢による物忘れなど、認知症以外の要因も考えられます。 HDS-Rを受けることで、自身の認知機能の状態を把握し、早期発見・早期治療に繋げることが重要です。
HDS-RとMMSEの違いとは?
認知症検査にはいくつかの種類がありますが、その中でもHDS-RとMMSEは簡便に認知機能を評価できる検査として広く用いられています。どちらも認知機能の低下を早期に発見することを目的としていますが、検査方法や測定する認知機能領域に違いがあります。
HDS-Rは、日常生活での支障の程度を評価する検査です。主に、見当識、記憶、計算、思考力などを9つの質問で評価します。一方、MMSEは、認知機能を幅広く評価する検査であり、見当識、記憶、注意、計算、言語、実行機能など、より多岐にわたる30点満点の質問で構成されています。
HDS-Rは、日常生活における支障を評価するため、認知症の早期発見に役立ちます。高齢者のスクリーニング検査などにもよく用いられます。MMSEは、認知機能をより詳細に評価できるため、認知症の重症度判定や、治療の効果判定などに用いられます。
このように、HDS-RとMMSEはそれぞれ異なる特徴を持つ検査です。どちらの検査が適しているかは、検査の目的や対象者の状態によって異なります。医師の指示に従って適切な検査を受けるようにしましょう。
認知症の早期発見に、HDS-Rを活用しよう
認知症は早期発見、早期治療が大切だと言われています。しかし、認知症の初期症状は、加齢による物忘れと区別がつきにくい場合があり、見過ごされてしまうケースも少なくありません。そこで、認知症の早期発見に役立つ検査として注目されているのがHDS-Rです。
HDS-Rは、たった9つの簡単な質問に答えるだけで、認知症の疑いがあるかどうかを短時間で判定することができます。質問内容は、日付や曜日、場所の認識、計算問題など、日常生活で自然と使う能力を測るものとなっています。
医療機関を受診する前に、まずはセルフチェックとしてHDS-Rを試してみるのも良いでしょう。ただし、HDS-Rはあくまでもスクリーニング検査であるため、診断を確定するためには、医療機関を受診し、医師の診察を受ける必要があります。早期発見、早期治療のためにも、HDS-Rを積極的に活用してみてはいかがでしょうか。