呼吸困難

高齢者の病気について

介護の基礎知識: 気管支拡張症とは?

気管支拡張症とは、肺の中にある空気の通り道である気管支が、炎症などを起こすことで傷つき、太くなってしまった状態を指します。 太くなった気管支には、痰が溜まりやすくなり、これが細菌感染を起こしやすくなるため、咳や痰が続く、息切れしやすいなどの症状が現れます。進行すると、呼吸不全に陥ることもあります。高齢者や免疫力が低下している方は特に注意が必要です。
福祉用語について

酸素ボンベって? 在宅介護での役割と種類

酸素ボンベとは、その名の通り、酸素が充填されたボンベのことです。 高圧の状態で酸素が詰められており、医療現場や在宅医療において、呼吸機能が低下した方の呼吸を補助する目的で使用されます。
高齢者の病気について

介護とCOPD:知っておきたい基礎知識

COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、タバコの煙などの有害物質を長期間吸い込むことで気管支や肺に炎症が起こり、息切れや咳、痰などの症状が現れる病気です。進行すると呼吸が困難になり、日常生活に大きな支障をきたすこともあります。 COPDの主な症状としては、慢性的な咳、痰、息切れが挙げられます。初期には階段の上り下りなどで息切れを感じることがありますが、進行すると安静時にも息苦しさを感じるようになります。また、風邪などの呼吸器感染症にかかりやすくなるのも特徴です。 COPDの主な原因はタバコです。タバコの煙に含まれる有害物質が気管支や肺を傷つけ、炎症を起こすことで発症します。その他、受動喫煙、大気汚染、職業上の粉塵や化学物質への暴露などもリスク因子として挙げられます。 COPDは完治が難しい病気ですが、早期に発見し適切な治療を行うことで、症状の進行を遅らせ、日常生活の質を維持することが可能です。
高齢者の病気について

介護の現場における喘息への対応

喘息は、発作的に息苦しさや咳、喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒューという音)を繰り返す病気です。高齢者においても、喘息は決して珍しい病気ではありません。介護の現場では、喘息の症状、発作時の対応、日頃のケアについて正しい知識を持つことが重要です。 喘息は、気管支と呼ばれる空気の通り道が炎症を起こし、狭くなることで発作が起こります。主な原因としては、ダニ、ハウスダスト、花粉、ペットの毛など、アレルギー反応を引き起こす物質が挙げられます。また、タバコの煙や排気ガス、風邪などの感染症、気候の変化、運動なども発作の誘因となります。 介護者は、利用者さんの喘息の症状や発作の誘因を把握しておくことが大切です。普段から利用者さんの様子をよく観察し、少しでも異変を感じたら、速やかに医療機関との連携を取りましょう。
福祉用語について

命に関わることも?介護と『舌根沈下』

舌根沈下とは、舌の付け根の部分である舌根が、何らかの原因で沈み込んでしまう状態のことを指します。 気道が狭くなってしまうため、呼吸困難を引き起こし、最悪の場合、死に至る危険性もあるため、注意が必要です。
福祉用語について

介護の現場で知る「喘鳴」とその対応

「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった呼吸音がするのが喘鳴です。まるで息をするたびに笛を吹いているような音に聞こえることもあり、ご本人だけでなく、介護をする側も不安になるかもしれません。このような音が聞こえる場合は、呼吸器系に何らかの異常が発生しているサインかもしれません。ただし、喘鳴は痰が絡んでいるときや、寝ている間にも聞かれることがあります。どのような場合に緊急性の高い喘鳴と言えるのか、この後の項目で詳しく解説していきます。
高齢者の健康のために

介護予防に!知っておきたい『円背』のこと

皆さんは「円背(えんばい)」という言葉を聞いたことがありますか?円背とは、背中が丸まって猫背になり、姿勢が悪くなってしまう状態のことです。高齢者の方によく見られる姿勢ですが、実は若い世代でも、日常生活の何気ない癖が原因で円背になってしまう可能性も秘めているのです。今回は、介護予防にも繋がる円背の原因と症状について詳しく解説していきます。
高齢者の病気について

介護と向き合う:肺気腫の基礎知識

肺気腫は、呼吸の際に重要な役割を果たす肺の末梢にある小さな空気の袋である肺胞が破壊され、弾力性を失ってしまう病気です。 呼吸をするたびに肺胞は膨らんだり縮んだりしますが、肺気腫になるとこの機能が損なわれ、十分な酸素を取り込むことができなくなります。 息切れや呼吸困難などの症状が現れ、日常生活に支障をきたす場合もあります。進行すると、安静時にも息苦しさを感じるようになり、介護が必要となるケースも少なくありません。
福祉用語について

酸素濃縮器とは? 在宅介護での役割と使い方

酸素濃縮器は、空気中の酸素を集めて濃縮し、患者さんに高濃度の酸素を供給する医療機器です。仕組みは、まず室内の空気を吸い込み、窒素と酸素に分離します。そして、不要な窒素を取り除き、酸素濃度を高めた状態で患者さんに供給します。この一連の作業を連続して行うことで、常に安定した濃度の酸素を供給することが可能となります。
福祉用語について

介護の現場で知っておきたい『起座呼吸』

『起座呼吸』とは、呼吸困難な状態を和らげるために、患者さんがベッドの縁などに座って楽な姿勢をとる呼吸法のことです。高齢者や心不全、呼吸器疾患のある方に多く見られます。介護の現場では、利用者さんの苦痛を少しでも軽減するために、起座呼吸について正しく理解しておくことが重要です。
福祉用語について

介護の基本!気道確保で命を守る!

「気道確保」は、意識を失ったり、嘔吐したりした際に、空気が通る道である「気道」を確保するための非常に重要な処置です。 食べ物が喉に詰まったり、舌が喉の奥に落ち込んだりすることで気道が塞がると、呼吸困難に陥り、最悪の場合、命に関わる危険性があります。 介護の現場においても、食事中や体調が急変した際など、気道確保が必要となる場面は少なくありません。「気道確保」の正しい知識と技術を身につけることは、安全な介護を行う上で必要不可欠と言えるでしょう。
高齢者の病気について

介護現場における気胸の理解

気胸とは、肺を包む薄い膜(胸膜)と胸壁の間に空気が入り込んでしまう病気です。肺は、この胸膜の働きによって膨らんだり縮んだりしながら呼吸をしています。気胸になると、肺が空気に圧迫されて十分に膨らむことができなくなり、呼吸困難などの症状が現れます。
高齢者の病気について

介護の現場から:チェーンストークス呼吸とは?

チェーンストークス呼吸は、呼吸が周期的に変化する呼吸パターンの一種です。具体的には、呼吸が徐々に速く深くなり、ピークに達した後、徐々に遅く浅くなっていくという特徴があります。そして、数秒から数十秒間の呼吸停止(無呼吸)を挟んで、再び同様の呼吸パターンを繰り返します。この呼吸の増減と無呼吸を繰り返す様子が、鎖のように繋がっているように見えることから、「チェーンストークス呼吸」と呼ばれています。
高齢者の病気について

介護で知っておきたい肺水腫の基礎知識

肺水腫とは、肺の中に水が溜まってしまう病気です。心臓は体中に血液を送り出すポンプの役割をしていますが、心臓の働きが低下すると、肺に血液が滞り、血管から水分が染み出して肺の中に溜まってしまいます。これが肺水腫です。肺は酸素を取り込むための大切な臓器ですが、肺水腫になると、呼吸が苦しくなったり、息切れがしたり、泡立った痰が出たりします。高齢者や心臓に持病のある方は特に注意が必要です。
在宅の介護について

自宅療養の強い味方!液体酸素とは?

近年、医療の進歩により、様々な病気を自宅で治療・療養することが可能になってきました。中でも、呼吸器疾患の患者さんにとって、在宅酸素療法は重要な役割を担っています。在宅酸素療法とは、その名の通り自宅で酸素吸入を行う治療法ですが、ここで活躍するのが「液体酸素」です。 従来の酸素ボンベと比較して、液体酸素は大量の酸素をコンパクトに貯蔵できるというメリットがあります。そのため、頻繁な交換が不要となり、患者さんの負担軽減に繋がります。また、酸素濃度が安定しているため、より効果的な酸素吸入が期待できます。 さらに、液体酸素は持ち運びにも便利です。専用の携帯用容器を使用することで、外出時や旅行時にも安心して酸素を持ち運ぶことができます。このように、液体酸素は在宅酸素療法の可能性を広げ、患者さんがより快適で活動的な生活を送るためのサポートとなっています。