徘徊

認知症について

介護における「徘徊」:その背景と対応について

「徘徊」という言葉は、しばしば高齢者や認知症の方に見られる行動と結びつけられます。しかし、「徘徊」とは単に目的もなく歩き回る行動を指すのではありません。 徘徊には、本人に自覚のないまま、何らかの目的や必要性があって行われている場合も多いのです。例えば、トイレに行きたい、何かを探している、過去の記憶に基づいて自宅に帰ろうとしているなど、様々な理由が考えられます。重要なのは、「徘徊」を問題行動として捉えるのではなく、その背景にある思いや原因を理解しようと努めることです。
認知症について

認知症の「歩き回り」:理解と対応のポイント

認知症の方が aimlessly に歩く行動は、従来「徘徊」と呼ばれ、問題行動と捉えられてきました。しかし、近年では「徘徊」という言葉が持つネガティブなイメージを払拭し、本人の視点に立った理解と対応が必要との認識が広まっています。 そこで近年では「徘徊」という言葉ではなく、「歩き回り」という言葉が使われるようになっています。「歩き回り」は、認知症の方が何らかの目的や必要性があって歩いている行動と捉えられます。目的が明確でない場合や、周囲からは理解しにくい場合もありますが、本人にとっては意味のある行動である可能性があります。
高齢者の病気について

介護の現場から:見当識障害とは?

見当識障害とは、自分が置かれている状況を把握することが難しくなる状態を指します。 例えば、「今日は何月何日?」、「ここはどこ?」といった、ごく当たり前の情報が分からなくなってしまいます。 自分自身や家族のこと、時間や場所など、様々なことに対する認識が曖昧になり、日常生活に支障が出てしまうことも少なくありません。
認知症について

介護の現場から見る周辺症状

認知症の中核症状は、記憶障害や見当識障害、判断力や理解力の低下など、脳の機能が衰えることで直接的に現れる症状を指します。一方で、周辺症状は、中核症状によって引き起こされる行動や心理面の変化を指します。具体的には、徘徊や暴力、幻覚、妄想、抑うつ状態、睡眠障害、不安、焦燥感、興奮などが挙げられます。 周辺症状は、認知症の方を取り巻く環境や、介護者との関わり方によって大きく変化する点が特徴です。そのため、症状を抑えるためには、薬物療法だけでなく、環境調整や介護者の対応が非常に重要となります。