感染症

福祉用語について

介護の現場で見られる悪寒とは?

悪寒とは、体温が正常なのに、寒気を感じたり、震えたりする状態のことです。風邪やインフルエンザなどの感染症にかかった際に感じる症状として知られていますが、実は様々な原因によって引き起こされることがあります。例えば、自律神経の乱れやストレス、貧血、低血糖、甲状腺機能低下症などが挙げられます。また、薬の副作用で悪寒が現れることもあります。
高齢者の病気について

介護現場で注意!風疹の基礎知識と予防対策

風疹は、風疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。発熱や発疹、リンパ節の腫れなどの症状が現れます。一般的に、子どもがかかる病気というイメージがありますが、大人になってから感染することもあります。特に、免疫を持たない大人が感染すると、重症化する可能性があります。 風疹の恐ろしい点は、妊娠中の女性が感染すると、胎児に影響が及ぶ可能性があることです。特に、妊娠初期に感染すると、先天性風疹症候群(CRS)という、難聴や心疾患、白内障などの先天的な異常を持って生まれてくる可能性があります。
高齢者の病気について

介護に必要な知識:意識障害とは?

- 意識障害とは何か症状と状態 意識障害とは、周囲の状況や自分自身の状態を正しく認識することができなくなったり、周りの人とのコミュニケーションがうまく取れなくなったりする状態を指します。 意識障害は、その症状の程度によっていくつかの段階に分けられます。 * -軽度な意識障害-ぼーっとしていたり、反応が遅くなったりする状態。 * -中等度な意識障害-呼びかけに対して反応が鈍く、質問の意味を理解することが難しい状態。 * -重度な意識障害-呼びかけに全く反応せず、自分の力で身体を動かすこともできない状態。 意識障害は、様々な原因で起こる可能性があります。 * -脳卒中- * -頭部外傷- * -低血糖- * -薬物の影響- * -高熱- 介護の現場においては、意識障害のある方に対して、安全を確保することと状態の変化にいち早く気づくことが非常に重要です。
高齢者の病気について

介護現場の脅威!肺結核の基礎知識と予防対策

肺結核は、結核菌によって引き起こされる感染症です。主に肺に感染しますが、リンパ節や骨、脳など、体の様々な場所に病変を起こすことがあります。かつては「国民病」とも呼ばれ、多くの人々の命を奪っていましたが、近年では医療の進歩や生活環境の改善により、患者数は減少傾向にあります。しかし、依然として日本は先進国の中では結核の罹患率が高く、特に高齢者施設や病院などの介護現場では、集団感染のリスクも高いため、注意が必要です。
福祉用語について

「排菌者」って?正しく理解し、感染を防ごう

介護の現場では、高齢者の方々と接する機会が多くあります。そのため、感染症のリスクと隣り合わせであることを常に意識しておく必要があります。特に、「排菌者」という言葉は、感染症予防の観点から重要なキーワードです。「排菌者」とは、体内に病原体を持っており、その病原体を体外に排出している人のことを指します。 重要なのは、排菌者=患者ではないということです。病原体を体内に持っている、つまり感染していても、発熱や咳などの症状が出ていない場合もあります。このような場合、無症状であっても、周囲に病原体を広げてしまう可能性があるため注意が必要です。介護現場では、特に高齢者や免疫力が低下している方など、感染症にかかりやすい方が多くいらっしゃいます。そのため、「排菌者」の存在を正しく理解し、適切な感染対策を行うことが重要になります。
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介護とAIDS:正しく理解し寄り添うために

AIDS(エイズ)は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)によって免疫システムが破壊されることで発症する病気です。 HIVは、人の体を守る免疫細胞に感染し、数を減らしてしまいます。その結果、通常では発症しないような感染症や癌に罹りやすくなり、AIDSと診断されます。 AIDSは、血液、精液、膣分泌液、母乳など、HIVを含む体液に直接触れることで感染します。具体的には、性交渉、血液を介した感染(注射針の共有など)、母子感染などが挙げられます。 しかし、日常生活での接触では感染しません。握手やハグ、同じ食器を使う、同じトイレを使う、咳やくしゃみなどでは感染しません。 AIDSは、早期に発見し適切な治療を受けることで、健康な人と変わらない生活を送ることができます。治療は、HIVの増殖を抑える抗HIV薬を服用することによって行われます。 正しい知識を持ち、偏見や差別をなくしていくことが、AIDSと共に生きる人々にとって、そして社会全体にとっても、とても大切です。
高齢者の病気について

介護現場におけるO157感染症対策

腸管出血性大腸菌感染症は、病原性大腸菌によって引き起こされる感染症です。その中でも、特にO157という血清型の菌によるものが有名で、しばしば深刻な食中毒を引き起こします。主な症状としては、激しい腹痛や下痢、血便などがあげられます。重症化すると、溶血性尿毒症症候群(HUS)などを発症し、命に関わるケースもあるため、注意が必要です。
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介護現場における『保菌者』問題

医療や介護の現場で頻繁に耳にする「保菌者」。これは、体内に病原体を持っているものの、発症しておらず、健康な状態の人を指します。 病気にかかっていないため、自覚症状もありません。しかし、保菌者は、自覚がないまま、周りの人に病原体を広げてしまう可能性があるため、注意が必要です。 特に、免疫力が低下している高齢者が多く生活する介護施設では、保菌者が原因で感染症が拡大してしまうリスクが高まります。そのため、保菌者に対する正しい知識と対策が重要となります。
高齢者の病気について

高齢者介護と水痘の関係

水痘は、水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。子供の頃に発症することが多いため、「みずぼうそう」という名前で馴染み深い方も多いかもしれません。感染力が非常に強く、咳やくしゃみなどの飛沫感染、水ぶくれの液体に直接触れることによる接触感染によって広がります。主な症状としては、発疹やかゆみ、発熱などが挙げられます。通常は1~2週間で自然に治癒しますが、高齢者の方や免疫力が低下している方の場合、重症化するリスクがあります。
高齢者の健康のために

ツベルクリン反応って何?:介護現場で知っておくべきこと

ツベルクリン反応は、結核菌に対する体の免疫反応を見る検査です。 具体的には、ツベルクリンという、結核菌の成分を含んだ液体を、皮膚の浅い部分に注射します。そして、48時間から72時間後に、注射した部分が赤く腫れているかどうかを調べます。これは、過去に結核菌に感染したことがあると、体がその菌を攻撃しようとして、注射した部分が赤く腫れる反応を起こすためです。 ツベルクリン反応は、結核の診断に用いられることもありますが、それ自体が結核の診断を確定するものではありません。あくまでも、結核菌に感染したことがあるかどうかを調べるための検査です。
高齢者の健康のために

介護現場の脅威「耐性菌」:正しく理解し、感染を防ぐ

高齢者施設や病院など、人が密集し、抵抗力が低下した方が多い介護現場では、いったん耐性菌が蔓延してしまうと、感染拡大を食い止めることが非常に困難です。 免疫力が低下している高齢者は、耐性菌に感染しやすく、重症化しやすいという特徴があります。また、介護現場では、職員を介しての感染拡大や、環境表面を介しての感染など、様々な経路で耐性菌が拡散していく可能性があります。 感染症の治療には抗菌薬が有効ですが、耐性菌はこれらの薬が効きにくいため、治療が難航し、最悪の場合、命に関わることもあります。そのため、介護現場における耐性菌対策は、利用者の安全を守る上で極めて重要です。
福祉用語について

病院を守る!感染対策委員会の役割とは?

病院内における感染症の発生を予防し、まん延を防ぐことを目的とした組織が、感染対策委員会です。院内感染は患者さんだけでなく、病院で働く医療従事者にとっても大きなリスクとなります。感染対策委員会は、病院全体で安全な医療を提供するために非常に重要な役割を担っています。
高齢者の病気について

介護施設とレジオネラ症

レジオネラ症は、レジオネラ菌という細菌によって引き起こされる感染症です。レジオネラ菌は、土壌や水の中に生息しており、特に温かく、湿った環境を好む性質があります。この菌に汚染された水滴を吸い込むことで、人々の体内に侵入し、肺炎などの呼吸器感染症を引き起こすことがあります。
高齢者の健康のために

介護現場における経口感染対策

経口感染とは、病原体が口から体内に入り、感染する経路を指します。食べ物や飲み物、汚染された手指などを介して、ウイルスや細菌が口の中に入り込み、体内へと侵入します。介護現場では、利用者様の食事の介助や口腔ケア、トイレ介助など、さまざまな場面で経口感染のリスクが存在します。そのため、日頃から正しい知識を持ち、適切な感染対策を徹底することが重要です。
高齢者の健康のために

高齢者施設の恐怖!薬剤耐性菌とは?

薬剤耐性菌とは、抗生物質が効きにくくなった細菌のことです。高齢者施設は、免疫力が低下している高齢者が多く生活する場であるため、薬剤耐性菌の脅威に特にさらされています。 高齢者は、免疫力が低下しているため、薬剤耐性菌を含む感染症にかかりやすく、重症化しやすいためです。また、高齢者施設では、入居者同士の接触が頻繁にあるため、いったん薬剤耐性菌が発生すると、施設内で急速に感染が広がる可能性があります。さらに、高齢者施設では、カテーテルや人工呼吸器など、医療行為を受ける機会が多いため、薬剤耐性菌に感染するリスクが高まります。 薬剤耐性菌の感染を防ぐためには、高齢者施設における感染対策の徹底が重要です。具体的には、手洗い・うがい、マスクの着用、消毒などの標準予防策の徹底、職員や入居者への感染症に関する教育、施設内の環境衛生の管理などが挙げられます。
高齢者の病気について

介護現場で知っておきたいウイルス性肝炎

ウイルス性肝炎とは、肝臓に炎症を起こすウイルスへの感染によって引き起こされる病気です。肝臓は、栄養の処理や貯蔵、有害物質の分解など、生命維持に欠かせない役割を担う重要な臓器です。ウイルス性肝炎は、原因となるウイルスによってA型、B型、C型などに分類され、それぞれ感染経路や症状、治療法が異なります。介護現場においては、利用者様との接触を通して感染する可能性も考えられるため、正しい知識を持つことが重要です。
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介護現場におけるワクチン: 入居者を守る重要性

ワクチンは、感染症の原因となるウイルスや細菌などの病原体から体を守るためのものです。ワクチンを接種すると、体内では免疫と呼ばれる仕組みが働き、その病原体に対する抵抗力がつきます。この抵抗力を持つことで、実際に病原体が体に入ってきても、発症を防いだり、症状を軽くしたりすることができるのです。
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介護施設におけるアウトブレイクを防ぐ

「アウトブレイク」 という言葉は、ニュースなどで耳にする機会も多いかもしれません。医療や介護の現場においては、ある感染症が短期間に、限られた範囲で、通常よりも多くの人に発生することを指します。 例えば、インフルエンザやノロウイルスなどが、介護施設の入居者や職員の間で急速に広がってしまう状況が、アウトブレイクにあたります。高齢者や基礎疾患のある方が多い介護施設では、いったん感染症が発生してしまうと、重症化したり、最悪の場合、命に関わる事態に発展する可能性も高いため、特に注意が必要です。
高齢者の病気について

介護現場における新興感染症対策

近年、世界中で「新興感染症」の脅威が叫ばれています。これは、新しく発見された病原体によって引き起こされる感染症や、過去に流行したものの、近年再び増加傾向にある感染症のことを指します。世界的な人の移動や物流の拡大、気候変動などの影響で、今後も新たな感染症が出現する可能性は十分に考えられます。介護現場においても、高齢者や基礎疾患を持つ方が多く生活していることから、特に注意が必要です。
高齢者の健康のために

介護の現場における接触感染対策

- 接触感染とは?その経路とリスク 介護の現場において、感染症対策は非常に重要です。中でも、接触感染は日常的に起こりうる感染経路であるため、正しい知識と予防策を徹底することが大切です。 接触感染とは、感染者との直接的な接触、または汚染された環境を介して病原体が体内に侵入することを指します。 -# 接触感染の主な経路 * -直接接触- 感染者と直接触れること。例えば、握手、抱擁、患部への接触など。 * -間接接触- 汚染された物に触れること。例えば、ドアノブ、手すり、共有の物品、衣服、寝具など。 -# 介護現場における接触感染のリスク 介護の現場では、利用者と介護職員の距離が近く、身体接触を伴うケアも多いことから、接触感染のリスクが特に高くなります。 * 利用者と介護職員間の接触 * 介護職員同士の接触 * 共有物品の使用 * 環境表面の汚染 高齢者や基礎疾患を持つ利用者は、免疫力が低下していることが多く、感染症にかかりやすく、重症化しやすいという点も、介護現場における接触感染対策の重要性をさらに高めています。 次のセクションでは、具体的な接触感染対策について詳しく解説していきます。
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介護現場におけるSARSへの対策

SARS(サーズ)は、重症急性呼吸器症候群(Severe Acute Respiratory Syndrome)の略称です。2002年に初めて確認された、コロナウイルスによって引き起こされる感染症です。SARSは、感染者の咳やくしゃみなどの飛沫を介して、人から人へと感染します。主な症状としては、発熱、咳、呼吸困難などがあり、重症化すると肺炎を引き起こすこともあります。
高齢者の病気について

介護施設で注意!MRSA感染症とは?

MRSA感染症とは、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)という細菌によって引き起こされる感染症です。黄色ブドウ球菌は、健康な人の皮膚や鼻の中にも存在する一般的な細菌ですが、その一部は抗生物質であるメチシリンに対して抵抗力を持つようになり、MRSAと呼ばれています。MRSAは、傷口や、カテーテルなどの医療器具が入っている部位から体内に入り込み、さまざまな感染症を引き起こします。特に、免疫力が低下している高齢者はMRSA感染症にかかりやすく、重症化するリスクも高いため注意が必要です。
高齢者の病気について

介護施設の盲点?!レジオネラ症を防ぐために

レジオネラ症は、レジオネラ菌という細菌によって引き起こされる感染症です。レジオネラ菌は土壌や水など、自然環境に広く生息しており、特に温かく、栄養豊富な水を好みます。この菌は、空気中に漂う水滴(エアゾール)を介して人の呼吸器に入り込み、感染します。 レジオネラ症には、インポンセーレラ肺炎とポンティアック熱の2つのタイプがあります。インポンセーレラ肺炎は、高熱や咳、呼吸困難などを引き起こす重症肺炎で、高齢者や免疫力の低下した方は特に注意が必要です。一方、ポンティアック熱は、発熱や筋肉痛、頭痛などのインフルエンザに似た症状が現れますが、比較的軽症で、通常は数日で回復します。
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介護施設における集団感染を防ぐために

高齢者が多く、免疫力が低下している方が多い介護施設において、感染症の集団発生は大きな脅威となります。まずは、集団感染とは何か、基本的な知識を分かりやすく押さえておきましょう。 集団感染とは、ある一定の期間内に、特定の施設や集団の中で、同じ病原体による感染症が、通常よりも多くの発生が見られる状態を指します。これは、施設内で感染者が発生した場合、その方と接触する機会が多い他の利用者や職員へと、感染が広がりやすいという介護施設の特徴が大きく関係しています。