介護現場における痛風ケア
- 痛風とは?高齢者に多い理由とは
痛風は、血液中に尿酸が増えすぎることで起こる病気です。尿酸は、プリン体という物質が体内で分解されてできる老廃物で、通常は腎臓でろ過され、尿として排出されます。しかし、何らかの原因で尿酸が過剰に作られたり、排出がうまくいかなくなったりすると、血液中の尿酸値が高くなります。この状態が高尿酸血症です。
高尿酸血症が続くと、余分な尿酸が関節などに鋭い針状の結晶となって蓄積し、ある日突然、激しい関節の痛みや腫れを引き起こします。これが痛風発作です。
痛風はかつて、「贅沢病」とも呼ばれ、食生活の欧米化に伴い、患者数が増加しています。高齢者に痛風が多い理由としては、加齢とともに腎機能が低下し、尿酸の排泄能力が落ちることが挙げられます。また、高齢者は複数の病気を持つことが多く、服用している薬の影響で尿酸値が上がりやすくなることも関係しています。