
介護における『直腸』の理解を深める
排泄ケアは、介護の現場において重要な役割を担っています。利用者の方の尊厳を守り、快適な生活を送っていただくためには、身体の仕組みへの正しい理解が欠かせません。今回は、排泄に深く関わる器官である「直腸」について、その基礎知識を解説していきます。
直腸は、大腸の一部であり、肛門へと繋がる最終部分を指します。長さはおよそ15cmほどで、S状結腸に続き、骨盤腔内で仙骨と尾骨の前に位置しています。直腸には、便が一時的に貯蔵される役割があります。 食べ物の消化吸収を終えた残渣は大腸を通過し、直腸へと送られます。そして、直腸に便が一定量たまると、その刺激が脳へと伝わり、便意をもよおすのです。