糖尿病

高齢者の健康のために

介護における運動療法: その効果と種類

運動療法とは、病気の治療や予防、機能回復、健康維持などを目的として、計画的に運動を行う療法のことです。介護の現場では、加齢や病気によって身体機能が低下した高齢者の自立支援、生活の質(QOL)向上などを目指して、積極的に取り入れられています。
高齢者の健康のために

血糖値ってなに?高齢者介護で知っておきたい基礎知識

「血糖値」とは、血液中に含まれるブドウ糖の量のことです。ブドウ糖は、私たちが活動するためのエネルギー源となる重要な栄養素です。食事から摂取した炭水化物は、体内でブドウ糖に分解され、血液中に吸収されます。そして、血液によって全身に運ばれ、細胞のエネルギーとして利用されます。この血液中のブドウ糖の濃度が、血糖値と呼ばれるものです。
高齢者の病気について

介護記録のHbA1cって?

HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は、過去1~2ヶ月の血糖値の平均的な状態を反映する検査値です。 血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンというタンパク質に、ブドウ糖が結合したものをHbA1cと呼びます。 血糖値が高い状態が続くと、それだけ多くのブドウ糖がヘモグロビンと結合するため、HbA1cの値も高くなります。
高齢者の食事について

食事療法:糖尿病治療の基礎知識

糖尿病の治療において、食事療法は薬物療法と並ぶ重要な柱の一つです。食事療法というと、厳しい食事制限をイメージする方もいるかもしれません。しかし、糖尿病の食事療法は、不足しがちな栄養素を補いながら、適正なエネルギー量を摂取することで、血糖値をコントロールし、合併症を予防することを目的としています。つまり、糖尿病患者さんにとって、食事療法は毎日の食事を通して健康的な生活を送るための方法と言えるでしょう。
高齢者の病気について

知って安心!尿糖の基本と健康管理

健康診断の結果を見て、「尿糖が出ている」と不安になったことはありませんか? 尿糖とは、文字通り尿の中に糖が検出された状態を指します。 通常、健康な状態であれば血液中の糖は腎臓で再吸収され、尿に糖はほとんど含まれません。しかし、血液中の糖濃度が高くなると、腎臓で再吸収しきれずに尿に糖が漏れ出てしまうことがあります。これが尿糖が出る仕組みです。
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介護と糖尿病性網膜症

糖尿病性網膜症は、糖尿病の合併症の一つです。高血糖の状態が続くと、網膜にある毛細血管が傷つけられ、視力低下や視界異常を引き起こします。初期には自覚症状がほとんどないため、糖尿病と診断された方は、眼科を受診し、定期的な検査を受けることが大切です。
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低温やけどにご用心!介護の現場で注意すべきこと

低温やけどとは、体温よりも熱い40~50℃程度のものが長時間皮膚に触れることで、皮膚の奥深くまで損傷してしまうやけどのことです。一見、低温なので安全そうに思えますが、気づかないうちに重症化してしまうことが多く、注意が必要です。 高齢者や体の不自由な方、感覚が鈍くなっている方などは特に注意が必要です。なぜなら、熱さを感じにくく、長時間同じ姿勢でいることが多いため、知らず知らずのうちに低温やけどをしてしまうリスクが高いからです。
高齢者の病気について

介護と糖尿病:知っておきたい基礎知識

糖尿病は、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が高くなる病気です。ブドウ糖は、私たちが活動するためのエネルギー源となる重要な栄養素ですが、血糖値が慢性的に高くなると、血管に負担がかかり、さまざまな合併症を引き起こす可能性があります。 糖尿病には、大きく分けて1型糖尿病と2型糖尿病があります。1型糖尿病は、主に自己免疫反応によって膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンがほとんど分泌されなくなる病気です。一方、2型糖尿病は、遺伝的要因や生活習慣の影響などにより、インスリンの分泌量が低下したり、働きが悪くなったりする病気です。 糖尿病は初期段階では自覚症状が出にくいことが多く、気づかないうちに進行している場合もあります。そのため、早期発見・早期治療が重要です。
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75gOGTTってどんな検査?糖尿病チェック

経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)は、糖尿病の診断や、血糖値が正常値よりも高いものの、糖尿病と診断されるほどではない境界型糖尿病(糖尿病予備群)を診断するために行われる検査です。 この検査では、75gのブドウ糖を溶かした水を飲んでから、決められた時間ごとに採血を行い、血糖値の上がり具合を調べます。 検査時間は2時間から3時間程度で、採血の回数は4回です。 検査を受ける際は、前日の夜から検査終了まで絶食し、水分は水やお茶などの糖分を含まないものにしましょう。また、検査中は禁煙し、激しい運動は避けてください。 検査の結果、血糖値が基準値よりも高かった場合でも、必ずしも糖尿病と診断されるわけではありません。医師は、検査結果に加えて、症状や他の検査結果などを総合的に判断し、診断を行います。
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介護と生活習慣病:予防と対策

生活習慣病は、日々の生活習慣の積み重ねによって発症する病気であり、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などが代表的なものです。これらの病気は、加齢とともに発症リスクが高まるだけでなく、介護が必要となる原因にもなりえます。 例えば、脳卒中は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病が大きく関与しており、要介護状態となるリスクが高い病気の一つです。また、糖尿病は、神経障害や動脈硬化などを引き起こし、歩行困難や認知症のリスクを高める可能性があります。 さらに、生活習慣病によって身体機能が低下すると、日常生活での活動量が減り、筋力の低下や体力 저하につながります。その結果、転倒や骨折のリスクが高まり、介護が必要となるケースも少なくありません。 このように、生活習慣病は、介護が必要となるリスクを高めるだけでなく、介護の期間や負担を増加させる要因にもなりえます。健康寿命を延ばし、介護を予防するためにも、生活習慣病の予防と早期対策が重要と言えるでしょう。
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介護と脳血管障害:知っておきたい基礎知識

脳血管障害とは、脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳に障害が起こる病気の総称です。 脳は、身体の機能をコントロールする司令塔であるため、脳血管障害が起こると、麻痺や言語障害など、様々な障害が現れることがあります。代表的な脳血管障害として、脳梗塞と脳出血があります。
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介護の現場で役立つ!食品交換表入門

食品交換表とは、食品を栄養素の量で分類し、似たもの同士をグループにまとめた表のことです。それぞれの食品に含まれるエネルギー量(カロリー)、たんぱく質、脂質、炭水化物の量などが、一覧で分かりやすく表示されています。 この表を用いることで、栄養バランスの取れた食事を、簡単かつ効果的に献立に取り入れることができるため、特に糖尿病などの食事療法が必要な方にとって、大変便利なツールとなっています。また、介護の現場においても、利用者の健康状態に合わせた食事提供に役立てることができます。
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治療食とは?分かりやすく解説

治療食とは、病気の症状を改善したり、栄養状態を改善したりするために、食事の内容を調整したものです。 病気の種類や症状、体格などによって必要な栄養素や食事の形態、摂取量が異なるため、医師の指示のもと、管理栄養士が一人ひとりに合った献立を作成します。 決して「特別な食事」というわけではなく、普段の食事を見直し、健康的な食生活を送るための第一歩とも言えます。
高齢者の健康のために

介護食に役立つ水溶性食物繊維

私たちが普段口にする食品には、消化・吸収されにくい「食物繊維」という成分が含まれています。食物繊維は大きく分けて2つの種類に分類され、水に溶けやすい性質を持つものが「水溶性食物繊維」です。 水溶性食物繊維は、水に溶けるとゼリー状になるのが特徴です。
高齢者の病気について

介護とインスリン:知っておきたい基礎知識

インスリンは、私たちの体内で血糖値を調整するために重要な役割を果たしているホルモンです。食事から摂取した糖分は血液中に取り込まれ、血糖値が上がります。すると、すい臓からインスリンが分泌され、血液中の糖分を細胞に取り込むように促します。細胞に取り込まれた糖分はエネルギー源として利用され、血糖値は正常な範囲に戻ります。 インスリンが不足すると、血液中の糖分が細胞に取り込まれず、血糖値が高い状態が続きます。これが糖尿病です。
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インスリン自己注射の基礎知識:介護で知っておくべきこと

インスリン自己注射とは、糖尿病の治療において、患者さん自身がインスリン製剤を皮下注射することを指します。インスリンは、血糖値を下げるホルモンであり、食事から摂取した糖をエネルギーに変換するために必要不可欠です。 1型糖尿病の患者さんは、インスリンを全く分泌することができないため、インスリン注射が必須となります。また、2型糖尿病の患者さんにおいても、食事療法や経口薬だけでは十分な血糖コントロールが難しい場合に、インスリン注射が必要となることがあります。 インスリン自己注射は、患者さんの自己管理能力が求められる治療法です。そのため、介護者の方は、患者さんが安全かつ確実に自己注射を行えるよう、正しい知識と技術を身につけるサポートをすることが重要です。
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介護と閉塞性動脈硬化症

閉塞性動脈硬化症とは、動脈硬化が進行し、血管が狭くなったり詰まったりすることで、血液の流れが悪くなる病気です。主に足の血管に発生し、歩行時にふくらはぎなどに痛みやしびれを感じる「間欠性跛行」という症状が現れます。進行すると、安静時にも痛みが生じたり、潰瘍ができたりすることもあります。 閉塞性動脈硬化症は、加齢、喫煙、高血圧、糖尿病、脂質異常症などがリスク因子となります。また、食生活の欧米化や運動不足などの生活習慣も大きく影響します。 閉塞性動脈硬化症は、進行すると歩行が困難になるなど、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。そのため、早期発見・早期治療が重要です。
福祉用語について

介護と向き合う:慢性疾患の基本とケア

慢性疾患とは、長い期間にわたって症状が続き、完治が難しい病気のことを指します。具体的には、がん、心臓病、脳血管疾患、糖尿病、慢性呼吸器疾患などが挙げられます。これらの病気は、患者さんの身体的な負担だけでなく、精神的なストレスや経済的な負担も大きいため、本人や家族にとって大きな問題となっています。近年、高齢化の進展に伴い、慢性疾患を抱える方が増加しており、介護の現場においても重要なテーマとなっています。
高齢者の食事について

分かりやすく解説!病態食とは?

病態食とは、病気の症状に合わせて食べ物を調整した食事のことです。病気によって体力が低下したり、消化吸収機能が弱まったりするため、普段通りの食事では栄養が不足したり、体調を崩してしまうことがあります。そこで、病状や体質に合わせて栄養バランスを調整した食事を摂ることで、病気の治療を助け、健康な状態へと導くことを目的としています。
高齢者の病気について

介護と代謝異常:知っておきたい基礎知識

私たちの体は、常に食べ物から栄養を取り込み、エネルギーへと変換しています。そして、不要になったものを体外へと排出しています。 この一連の流れを「代謝」と呼びますが、何らかの原因でこの代謝がうまくいかなくなった状態を「代謝異常」と言います。 代謝異常は、糖尿病、脂質異常症、高血圧などの生活習慣病を引き起こすリスクを高めることが知られています。これらの病気は、心臓病や脳卒中などの重篤な疾患につながる可能性もあるため注意が必要です。
福祉用語について

食直前薬ってどんな薬?

食直前薬とは、読んで字のごとく、食事の直前に服用する薬のことです。一般的には、食事開始の15分前くらいを目安に服用します。薬の効果を最大限に引き出すため、あるいは副作用を最小限に抑えるために、このタイミングで服用することが重要になります。
認知症について

知って安心!脳血管性認知症の基礎知識

脳血管性認知症は、脳卒中などが原因で脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳細胞に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなり、認知機能が低下してしまう病気です。アルツハイマー型認知症に次いで多い認知症として知られています。 脳の損傷を受けた場所によって症状は異なり、記憶障害や言語障害、注意障害、遂行機能障害など、さまざまな症状が現れます。
高齢者の健康のために

介護と中性脂肪:知っておきたい基礎知識

中性脂肪とは、体内に蓄積されるエネルギー源の一種です。私達が食事から摂取したエネルギーのうち、使い切れなかったものが中性脂肪として脂肪細胞に蓄えられます。これは、飢餓状態に備えたり、体温を維持したりするために重要な役割を果たしています。 しかし、中性脂肪値が過剰になると、肥満や動脈硬化、脂質異常症などのリスクが高まります。特に介護の現場では、運動不足や食生活の乱れによって中性脂肪値が上昇しやすい傾向にあり、注意が必要です。
高齢者の健康のために

介護予防のカギ!特定健診を知ろう

特定健診とは、メタボリックシンドローム(メタボ)の予防と改善に重点を置いた健康診断です。40歳から74歳までの方を対象に、メタボリックシンドロームのリスク因子である内臓脂肪の蓄積状態や、血圧、血糖値、脂質値などをチェックします。