終末期ケア

介護サービスについて

残された時間を大切に:ターミナルケアとは

「ターミナルケア」。それは、人生の最終段階にある方が、残された時間を穏やかに、そして自分らしく過ごせるように支えるケアのことです。病気の治療が困難な状況において、身体の痛みや精神的な苦痛を和らげ、患者とその家族のQOL(生活の質)向上を目指すことを目的としています。
福祉用語について

看取りとグリーフケア:残された家族への寄り添い

グリーフケアとは、大切な人を亡くした人々の心の痛みを和らげ、悲しみを乗り越えるためのサポートをすることをいいます。家族や親しい友人を亡くした喪失感は、時に私たちの想像をはるかに超え、深い悲しみや絶望、孤独感などを引き起こします。グリーフケアは、残された人々がこれらの感情と向き合い、少しずつ心のバランスを取り戻していく過程を支えるための温かいケアです。
福祉用語について

平穏死とは?穏やかな最期を迎えるための選択

「平穏死」。それは、近年、終末期医療の現場で頻繁に耳にするようになった言葉の一つです。しかし、その言葉の響きからは、なんとなく優しいイメージが浮かぶものの、具体的にどのような意味を持つのか、「尊厳死」や「安楽死」といった言葉とどう違うのか、明確に理解している人は少ないのではないでしょうか。 平穏死とは、延命治療を望まないと判断された場合に、苦痛を和らげ、自然な経過に任せて死を迎えることを指します。あくまで、自然な死を迎え入れることが前提であり、人工的に死を早める安楽死とは明確に区別されます。また、尊厳死のように、延命治療の中止を事前に書面に残すこととは異なり、平穏死はあくまでも、患者自身の意思を尊重しながら、医師と家族が共に最善の道を探っていくプロセスと言えるでしょう。
介護サービスについて

「看取りケア」とは?大切な人の最期の時間を支える

「看取りケア」とは、人生の最期を迎える方が、住み慣れた場所で穏やかに過ごせるように、医療・介護の両面からサポートすることを言います。 具体的には、痛みや苦痛を和らげる緩和ケアを中心に、精神的なケアや日常生活のサポートなどが行われます。 看取りケアは、病院だけでなく、自宅や施設など、本人の希望に合わせた場所で行うことができます。 また、医師や看護師、ケアマネジャー、訪問介護員、薬剤師など、様々な専門職が連携して対応します。 大切な家族が最期まで自分らしく過ごせるように、看取りケアについて理解を深めていきましょう。
介護施設の種類について

安らぎの終焉を:ホスピスとは?

「ホスピス」という言葉は、終末期医療を必要とする患者とその家族のための場所を指します。しかし、その本当の意味や役割について、誤解されていることも少なくありません。病院と混同されがちですが、ホスピスは治療を目的とする場所ではありません。ホスピスの理念は、残された時間をどれだけ豊かに過ごせるか、患者と家族の「人生の質」を最優先に考えることにあります。 痛みや苦痛を和らげ、心穏やかに過ごせるよう、医師や看護師、ソーシャルワーカーなど多職種が連携してケアにあたります。
介護サービスについて

看取りケア同意書とは?その役割と重要性を解説

看取りケア同意書とは、人生の最終段階における医療やケアについて、患者さんの意思を尊重し、可能な限りその人らしく過ごせるようにするための大切な書類です。これは、患者さんと医師、そして家族の間で、どのような医療行為やケアを望むのか、延命治療をどこまで行うのかなどを事前に話し合い、合意形成を図るためのものです。法的拘束力はありませんが、患者さんの意思を明確にすることで、医療者と家族が共通認識のもとで最善のケアを提供するための指針となります。