自律神経失調症

高齢者の病気について

介護の現場における動悸への対応

動悸とは、心臓の鼓動を異常に強く感じる状態を指します。健康な人でも、激しい運動の後や緊張状態にある時などに経験することがあります。しかし、高齢者や持病を持つ方の場合は、動悸が深刻な病気のサインである可能性もあるため、注意が必要です。 介護の現場において、利用者が動悸を訴える場合、まずは落ち着いて様子を観察することが大切です。具体的には、いつから、どの程度の動悸を感じているのか、他に症状はないかなどを確認します。その際、呼吸困難や胸の痛み、顔面蒼白などを伴っている場合は、緊急性が高いと判断し、速やかに医療機関へ連絡する必要があります。 また、持病や服用中の薬によっては、動悸の症状が出やすい場合もあるため、事前に情報収集しておくことが重要です。日頃から利用者とのコミュニケーションを密にとり、健康状態や変化に気を配るように心がけましょう。
福祉用語について

介護現場で見逃せない『不定愁訴』のサイン

高齢者の介護現場において、『どこが辛いのかはっきりとは訴えないけれど、何となく元気がない』『いつもと様子が違う』ということは珍しくありません。このような、明確な原因を特定しにくい身体の不調を『不定愁訴』と呼びます。 介護の現場では、高齢者の訴えを『年のせい』『よくあること』と安易に捉えず、不定愁訴のサインを見逃さないことが重要です。不定愁訴の裏には、身体疾患や認知症の進行、環境の変化によるストレスなど、深刻な問題が隠れている可能性があります。