高齢者の味覚変化と介護:味覚障害を知ろう
「最近、食事がおいしくない」「味が薄いと感じる」といった言葉を、高齢の家族や介護する方から耳にすることはありませんか? 実は、これらの言葉は加齢に伴う味覚の変化や、味覚障害の可能性を示唆しているかもしれません。
味覚障害とは、味を感じる能力が低下したり、本来とは異なる味を感じてしまう状態を指します。具体的には、食べ物の味が分からなくなったり、薄い味に感じたり、金属のような変な味が混ざったりするなど、様々な症状があります。
高齢になると、舌の味蕾細胞の減少や、脳への味覚伝達の衰えなどによって、誰しも味覚が変化しやすくなります。しかし、単なる加齢による変化と、病気による味覚障害は区別する必要があります。なぜなら、味覚障害は栄養摂取の偏りや食欲不振、ひいては健康状態の悪化に繋がることがあるからです。