高齢者の病気

高齢者の病気について

介護と向き合う:糖尿病性腎症を理解する

糖尿病性腎症とは、糖尿病の合併症の一つで、腎臓に障害が起こる病気です。高血糖の状態が長く続くと、腎臓で血液をろ過する糸状の毛細血管(糸球体)に負担がかかり、機能が低下していきます。初期には自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行してしまう場合も多い点が特徴です。放置すると、最終的には人工透析や腎移植が必要となる、深刻な病気です。
高齢者の健康のために

介護現場における降圧剤の理解

降圧剤とは、その名の通り、血圧を下げることを目的とした薬です。 高血圧は、心臓病や脳卒中などの深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。 降圧剤は、これらのリスクを減らすために重要な役割を果たします。
高齢者の病気について

介護の現場で知っておきたい『心筋梗塞』

心臓は、全身に血液を送るポンプのような役割をしています。この心臓の筋肉に血液を送っているのが冠動脈と呼ばれる血管ですが、動脈硬化などで冠動脈が狭くなったり詰まったりすると、心臓の筋肉に十分な血液が供給されなくなります。この状態が続くと、心臓の筋肉の一部が壊死してしまうことがあります。これが心筋梗塞です。
福祉用語について

強心薬ジギタリス:効果と副作用

ジギタリスは、古くから心不全の治療薬として用いられてきた強心薬の一種です。元々は、ジギタリスという植物から抽出された成分を元に作られました。現在では、化学的に合成されたものが主流となっています。 ジギタリスは、心臓の収縮力を高め、心臓の働きを改善する効果があります。しかし、一方で、使い方を誤ると、吐き気や嘔吐、食欲不振、徐脈などの副作用が現れる可能性もあるため注意が必要です。
高齢者の病気について

介護と間歇性跛行:知っておきたい症状と対策

間歇性跛行(かんけつせい はこう)は、歩行時に脚の筋肉に痛みやしびれが生じ、休息すると症状が軽減する病気です。この症状は、動脈硬化によって脚の血管が狭窄または閉塞し、筋肉への血流が不足するために起こります。特に高齢者に多く見られ、進行すると日常生活に支障をきたす場合もあります。介護の現場では、間歇性跛行の症状を持つ方を適切にサポートするため、その特徴や注意点について理解しておくことが重要です。
高齢者の病気について

介護とCOPD:知っておきたい基礎知識

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、空気の通り道である気道が狭くなることで息切れや咳、痰などの症状が現れる病気です。主な原因は長年の喫煙とされていますが、受動喫煙や大気汚染、職場環境なども発症に関与すると考えられています。COPDは徐々に進行する病気であるため、初期には自覚症状が出にくく、気づかないうちに病気が進行している場合もあります。 COPDは、完治が難しい病気ですが、早期に発見し適切な治療やケアを行うことで、症状の進行を遅らせ、日常生活の質(QOL)を維持することが可能です。
高齢者の病気について

介護と脳梗塞:知っておきたい基礎知識

脳梗塞とは、脳の血管が詰まってしまう病気です。脳は、体中に指令を出す司令塔のような役割を担っており、たくさんの酸素と栄養を必要とします。 脳に血液を送る血管が詰まってしまうと、脳細胞に酸素や栄養が行き渡らなくなり、脳細胞がダメージを受けてしまうのです。 このダメージによって、体の麻痺やしびれ、言葉の障害、意識障害など、様々な症状が現れます。詰まり方や場所、範囲などによって症状は異なり、命に関わる場合もあります。
福祉用語について

知って得する介護用語:毛包炎を防ぐには?

皮膚に存在する無数の小さな穴、それが毛穴です。そして、毛穴の奥深くには「毛包」と呼ばれる袋状の器官が存在します。毛包は、私たちが普段何気なく目にしている「髪の毛」や「体毛」を生み出す、いわば髪の毛の生産工場とも呼べる重要な器官です。 毛包の役割は、ただ髪の毛を生やすだけにとどまりません。毛包は皮脂腺と繋がっており、皮脂腺から分泌される皮脂は、皮膚の表面を潤し、乾燥や外部からの刺激から肌を守る役割を担っています。つまり毛包は、健康な肌を保つためにも重要な役割を担っていると言えるでしょう。
高齢者の病気について

介護の基礎知識:視野欠損とは?

視野欠損とは、目を開けていても、本来見えるはずの範囲が見えなくなってしまう状態のことです。ちょうど、視界の一部が欠けてしまったり、ぼやけてしまったりするように感じます。視野欠損の程度や範囲は人によって異なり、片方の目だけに起こる場合もあれば、両方の目に起こる場合もあります。また、視野の中心部が見えにくくなる場合や、周辺部が見えにくくなる場合など、症状もさまざまです。
高齢者の病気について

前立腺肥大症と介護の関係

加齢とともに男性を悩ませる病気の一つに、前立腺肥大症があります。 前立腺は膀胱のすぐ下にある臓器で、尿道を取り囲むように存在しています。この前立腺が肥大することで尿道が圧迫され、様々な排尿障害を引き起こすのです。初期症状としては、夜間頻尿や残尿感、尿の勢いが弱くなるなどが挙げられます。症状が進むと日常生活にも支障をきたし、介護が必要になるケースも少なくありません。
高齢者の病気について

多発性脳梗塞とは?症状と介護のポイント

- 多発性脳梗塞の原因と症状 多発性脳梗塞は、脳の複数の場所で小さな梗塞が繰り返し起こる病気です。 脳の血管が詰まり、その先の細胞に血液が行き渡らなくなることで、様々な神経症状が現れます。 なぜ血管が詰まってしまうのか、その原因は主に動脈硬化にあります。動脈硬化は、血管の壁にコレステロールなどが溜まり、血管が硬く狭くなってしまう状態です。 症状は詰まった血管の位置や大きさによって異なり、手足の麻痺やしびれ、言語障害、視覚障害、めまい、ふらつき、歩行困難、嚥下障害などがみられます。 初期症状は一時的に現れてすぐに消える場合もあるため、見逃してしまうケースも少なくありません。しかし、放置すると認知機能の低下や寝たきり状態に進行する可能性もあるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。
高齢者の病気について

知っておきたい病気「亜急性硬化性全脳炎」

亜急性硬化性全脳炎(SSPE)は、麻疹ウイルスによって引き起こされる、進行性の脳の病気です。麻疹ウイルスは、麻疹(はしか)の原因となるウイルスです。通常、麻疹は小児期に発症し、発熱、咳、発疹などの症状を引き起こします。しかし、まれに、麻疹ウイルスが脳に感染し、SSPEを引き起こすことがあります。 SSPEは、麻疹に感染してから数年から数十年後に発症することが特徴です。初期症状としては、性格変化、学習障害、記憶障害などが挙げられます。病気が進行するにつれて、けいれん、運動障害、視力障害、言語障害などが現れ、最終的には意識不明の状態に陥ります。 SSPEは非常にまれな病気ですが、発症すると重篤な経過をたどることが多いため、早期発見・早期治療が重要です。
高齢者の病気について

介護で知っておきたい肺水腫の基礎知識

肺水腫とは、肺の中に水が溜まってしまう病気です。心臓は体中に血液を送り出すポンプの役割をしていますが、心臓の働きが低下すると、肺に血液が滞り、血管から水分が染み出して肺の中に溜まってしまいます。これが肺水腫です。肺は酸素を取り込むための大切な臓器ですが、肺水腫になると、呼吸が苦しくなったり、息切れがしたり、泡立った痰が出たりします。高齢者や心臓に持病のある方は特に注意が必要です。
高齢者の病気について

認知症リスクを高める?ラクナ梗塞とは

ラクナ梗塞とは、脳の深部にある細い血管が詰まることで起こる脳梗塞の一種です。脳の深部には、栄養や酸素を脳の深部に供給する細い血管が網目状に広がっています。この細い血管が動脈硬化などで詰まると、その先の脳組織が壊死してしまいます。これがラクナ梗塞です。ラクナ梗塞は、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病がリスク因子となります。また、加齢によっても発症リスクは高まります。 ラクナ梗塞は、詰まった血管が細いことや、脳の深部で起こることから、症状が出にくいという特徴があります。そのため、気づかないうちに発症していることも少なくありません。自覚症状がないまま放置すると、認知症のリスクが高まる可能性があります。
高齢者の健康のために

介護現場における『めまい』の理解と対応

「めまい」は、自分や周囲のものが回転しているように感じる感覚や、体がフワフワと浮くような不安定感、意識が遠くなるような感覚などを総称した言葉です。 これらは、耳の病気や脳の病気、ストレスなど、様々な原因によって引き起こされます。 高齢者は、加齢に伴う身体機能の低下や複数の疾患を抱えている場合が多いため、めまいを感じやすくなっています。介護現場において、めまいは転倒・骨折のリスクを高めるだけでなく、利用者の不安感や恐怖感を増大させる要因ともなります。そのため、めまいに対する適切な理解と対応は非常に重要です。
高齢者の病気について

外出も安心!切迫性尿失禁の理解と対策

「急に我慢できないほど尿意を催し、トイレに間に合わず尿が漏れてしまう」、このような経験はありませんか? これが、切迫性尿失禁と呼ばれる症状です。 自分の意思とは関係なく、強い尿意に襲われてしまうため、日常生活に大きな不安やストレスを感じてしまう方も少なくありません。
高齢者の病気について

介護と早老症:知っておきたい基礎知識

早老症は、実際の年齢よりも早く老化が進む、稀な遺伝子疾患です。子供に発症することが多く、成長の遅延、脱毛、皮膚の変性、関節の硬直など、老化に似た症状が現れます。 早老症の主な特徴としては、著しい成長障害、皮下脂肪の減少、脱毛、皮膚の菲薄化、関節の硬直などが挙げられます。また、心血管疾患などの加齢に伴う疾患のリスクが高いことも特徴です。 早老症は、根本的な治療法が確立されていないため、症状を和らげ、生活の質を向上させるための対症療法が中心となります。
福祉用語について

介護現場での吐血への対応

吐血とは、口から血液を吐き出すことを指します。鮮やかな赤い血液の場合もあれば、コーヒーかすのような黒い血液の場合もあります。これは、消化管のどこから出血しているかによって異なり、それぞれ緊急性や対応が変わってきます。介護現場では、利用者の状態を落ち着かせ、適切な処置を行うことが重要です。
福祉用語について

介護で知っておきたい『胆嚢』の基礎知識

胆嚢は、肝臓で作られる消化液の一種である胆汁を蓄えておく、洋ナシのような形をした小さな臓器です。みぞおちの少し右側に位置し、肝臓と十二指腸につながっています。胆嚢は、食事をすると収縮し、蓄えられていた胆汁を十二指腸へ送り出す役割を担っています。胆汁は脂肪の消化吸収を助ける働きがあるため、胆嚢は正常な消化吸収に欠かせない臓器と言えるでしょう。
高齢者の病気について

介護と甲状腺:知っておきたい基礎知識

甲状腺は、私たちの体にとって非常に重要な役割を担っている臓器です。 首の前側、喉仏の下あたりに位置し、蝶のような形をしています。小さくても、全身の代謝をコントロールするホルモンを分泌しているため、その影響は全身に及びます。 甲状腺ホルモンは、心臓や脳の働きを活発にしたり、体温を調節したり、成長を促したりするなど、生命維持に欠かせない様々な働きに関わっています。このホルモンのバランスが崩れると、様々な体調不良を引き起こす可能性があります。