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高齢者の病気について

高齢者の『傾眠』見逃さないで!原因と対処法

「傾眠(けいみん)」とは、簡単に言うと覚醒しているのが難しい状態のことです。居眠りのように、うとうとしてしまうことが多くなる、話しかけても反応が鈍い、ぼーっとしている時間が長くなるといった様子が見られます。健康な人でも、疲労や睡眠不足が続くと傾眠状態になることがありますが、高齢者の場合は、加齢に伴う身体機能の低下や、病気のサインである可能性も考えられます。そのため、いつもと様子が違うと感じたら、注意深く観察し、必要であれば医療機関に相談することが大切です。
高齢者の健康のために

血糖値ってなに?高齢者介護で知っておきたい基礎知識

「血糖値」とは、血液中に含まれるブドウ糖の量のことです。ブドウ糖は、私たちが活動するためのエネルギー源となる重要な栄養素です。食事から摂取した炭水化物は、体内でブドウ糖に分解され、血液中に吸収されます。そして、血液によって全身に運ばれ、細胞のエネルギーとして利用されます。この血液中のブドウ糖の濃度が、血糖値と呼ばれるものです。
福祉用語について

介護の現場での傾聴:信頼関係を築く鍵

- 傾聴とは何か介護における重要性 介護の現場において、「傾聴」は単なる言葉の上っ面を捉えることではなく、相手の感情やニーズを深く理解しようとする姿勢を指します。それは、高齢者の方々の尊厳を守り、安心感を与えるために不可欠な要素と言えるでしょう。 高齢者の方々は、身体的な衰えだけでなく、社会的な孤立や孤独感、将来への不安など、様々な困難を抱えていることがあります。そうした心の内を吐き出すことで、精神的な負担を軽減し、前向きな気持ちを取り戻せることもあります。 傾聴を通して、介護者は高齢者の方々の真の思いに寄り添い、共感することができます。それは、信頼関係を築き、より質の高い介護サービスを提供するための第一歩となるのです。
福祉用語について

介護と幻覚:正しく理解し寄り添うために

介護における幻覚とは、実際には存在しないものが見えたり、聞こえたり、匂いを感じたりするなど、五感に異常をきたす症状のことを指します。高齢者、特に認知症の方に見られることが多く、介護する上で適切な対応が必要とされます。 幻覚は、病気や薬の副作用、ストレス、環境の変化など、様々な要因によって引き起こされます。重要なのは、幻覚をただの「気のせい」と決めつけず、本人の訴えに耳を傾け、不安な気持ちに寄り添うことです。
高齢者の健康のために

健康寿命を延ばそう!:元気に過ごす秘訣

「人生100年時代」と言われる現代、長生きは多くの人にとっての願いでしょう。しかし、ただ長生きをするだけでは十分とは言えません。歳を重ねても元気に、自分の足で歩き、好きなことを楽しめる、そんな質の高い生活を送ることが重要です。 そこで注目されるのが「健康寿命」です。これは、病気や怪我なく、自立して生活できる期間を指します。言い換えれば、寝たきりや介護が必要な状態にならずに、いきいきと過ごせる期間のことです。
高齢者の病気について

介護の基礎知識:血栓とは?

血液は、体中に張り巡らされた血管の中を絶えず流れ続けています。そして、けがをすると、傷口をふさいで出血を止める働きをしています。ところが、体の内部で何らかの原因によって血液が固まってしまうことがあります。この血液の塊を「血栓」と呼びます。 通常、血栓はけがをした時などに傷口を塞ぐために作られますが、血管の中で作られてしまうと、血液の流れを阻害してしまうことがあります。
高齢者の健康のために

高齢者介護の必需品?経口補水液とは

高齢になると、体内の水分量が減少し、脱水症状になりやすい状態にあります。特に、気温の高い夏場や、発熱、下痢、嘔吐などによって水分が失われやすい状況では注意が必要です。 脱水症状は、初期段階では自覚症状が乏いため、気づかないうちに重症化してしまうケースもあります。そのため、高齢者の介護においては、日頃から脱水症状に気を配り、適切な対応をとることが重要です。 高齢者の脱水症状を防ぐためには、こまめな水分補給が欠かせません。しかし、ただ水を飲むだけでは、体内の水と電解質のバランスが崩れ、かえって体調不良を引き起こす可能性があります。そこで、おすすめなのが経口補水液です。経口補水液は、水に塩分と糖分が適切なバランスで配合されており、効率的に体内に水分を吸収することができます。 経口補水液は、薬局やドラッグストアなどで手軽に購入することができます。介護の現場だけでなく、家庭でも常備しておくことをおすすめします。高齢者の脱水症状を見逃さず、健康的な生活を送れるよう、経口補水液を上手に活用していきましょう。
高齢者の食事について

食べやすさを追求する介護食「形態食」

「形態食」とは、食べ物が飲み込みづらい、噛む力が弱いなど、摂食・嚥下に困難を抱える方のために、食べやすさを考えて加工を施した食事のことです。 見た目は普段の食事とは異なる場合もありますが、「安全に、そして楽しく食事をしてほしい」という思いから、様々な工夫が凝らされています。
福祉用語について

介護に不可欠な「言語的コミュニケーション」

「言語的コミュニケーション」とは、文字通り言葉を使ったコミュニケーションのことです。私たちは普段、家族や友人と会話したり、手紙やメールを書いたり、本や新聞を読んだりすることで、言葉を使って様々な情報をやり取りしています。これは介護の場においても同様です。 介護における言語的コミュニケーションは、利用者の気持ちを理解し、寄り添い、適切なケアを提供するために非常に重要です。
福祉用語について

介護の専門職!言語聴覚士の仕事内容とは?

言語聴覚士は、ことばによるコミュニケーションに問題を抱える人々を支援する専門職です。病気や事故、発達上の問題など、様々な理由で「話す」「聞く」「読む」「書く」といったコミュニケーション能力に困難を抱える人々に対し、専門的な知識や技術を用いて支援します。具体的には、個別の状態を評価し、それぞれのニーズに合わせたリハビリテーション計画を作成し、訓練を行います。また、患者さんのご家族へのサポートや、社会復帰に向けたアドバイスなども行います。
福祉用語について

介護の基礎知識:『ケア』ってどんな意味?

「ケア」という言葉は、日常生活でよく耳にする言葉ですが、その意味を具体的に説明できるでしょうか?実は、「ケア」には明確な定義が存在し、大きく分けて2つの解釈があります。 一つは、病気や障がいを持つ人をサポートする医療的なケアです。これは、病院や介護施設などで、専門的な知識や技術を持ったスタッフによって提供されます。 もう一つは、日常生活の中で私たちが自然に行っているケアです。例えば、家族や友人の話を聞いてあげたり、困っている人を助けたりすることなども「ケア」に含まれます。 つまり、「ケア」とは、単に身体的な世話をすることだけでなく、精神的な支えを含めた、その人らしい生活をサポートすることを意味しているのです。
福祉用語について

チームで支える!ケースカンファレンスの基礎知識

ケースカンファレンスとは、特定のケース(利用者や患者、クライアントなど)について、多職種の専門家がそれぞれの立場から意見や情報を出し合い、より良い支援やケアの方針を検討する会議のことです。医療・福祉・教育など、様々な現場で開催され、チーム全体でケースを理解し、質の高いサービス提供を目指すために重要な役割を担っています。
福祉用語について

介護で知っておきたい痙攣への対処法

介護の現場では、利用者の方の急な痙攣発作に遭遇する可能性があります。痙攣は、意識や身体の動きをコントロールする脳の神経細胞の活動が一時的に乱れることで起こります。 症状としては、手足の突っ張りや硬直、意識消失、顔面蒼白、呼吸困難、失禁などが挙げられます。原因は様々で、脳卒中やてんかん、低血糖、熱性痙攣、薬の副作用などが考えられます。 介護者は、痙攣の症状や原因について正しい知識を身につけておくことが重要です。もし利用者の方に痙攣の症状が見られた場合、落ち着いて適切な対応をすることが求められます。
福祉用語について

『健康日本21』で目指す!介護予防で健康寿命を延ばそう

『健康日本21』とは、国民の健康増進の取り組みを推進するための、21世紀における国民健康づくり運動です。2000年からスタートし、現在では第二次の計画となる『健康日本21(第二次)』が 2013年よりスタートしています。 この計画では、「健康寿命の延伸」と「健康格差の縮小」という二つの目標を掲げ、具体的な数値目標を定めています。目指すのは、病気になっても、介護が必要になっても、住み慣れた地域で自分らしく、最期まで生き生きと暮らせる社会の実現です。
介護サービスについて

介護の不安解消!ケアプランを徹底解説

介護が必要になったとき、「どんなサービスを受けられるのか」「費用はどのくらいかかるのか」など、様々な不安が頭をよぎりますよね。 そんな不安を解消し、自分らしい生活を送るための強い味方となるのが「ケアプラン」です。 この章では、ケアプランとは何か、その役割や作成手順、メリットなどをわかりやすく解説していきます。
福祉用語について

介護と血漿:その役割と重要性

私たちの体内を流れる血液は、大きく分けて2つの要素で構成されています。一つは赤血球や白血球、血小板といった細胞成分で、もう一つは、それらの細胞成分を包み込む液体成分である血漿です。 血漿は、淡い黄色の液体で、約90%が水分です。残りの約10%には、タンパク質、アルブミン、グロブリン、フィブリノーゲンなどが含まれており、栄養素やホルモンの運搬、免疫、血液凝固など、生命維持に欠かせない様々な役割を担っています。
高齢者の健康のために

介護現場における経口感染対策

経口感染とは、病原体が口から体内に入り、感染する経路を指します。食べ物や飲み物、汚染された手指などを介して、ウイルスや細菌が口の中に入り込み、体内へと侵入します。介護現場では、利用者様の食事の介助や口腔ケア、トイレ介助など、さまざまな場面で経口感染のリスクが存在します。そのため、日頃から正しい知識を持ち、適切な感染対策を徹底することが重要です。
福祉用語について

介護の落とし穴?「倦怠感」と向き合う

介護における倦怠感とは、介護者が心身に感じる強い疲労感や無力感を指します。これは、長期間にわたる介護ストレスや負担、睡眠不足、自分の時間を持てないことなどから生じます。倦怠感は、介護者の精神面だけでなく、身体面にも悪影響を及ぼす可能性があります。
介護サービスについて

介護の道しるべ:ケアマネジメントとは?

- ケアマネジメントの役割と重要性 高齢化が進む現代社会において、介護が必要となる状況は誰にでも訪れうる可能性があります。 「介護が必要になったけれど、何から始めたら良いか分からない…」 そんな悩みを抱える方は少なくありません。 ケアマネジメントは、まさにそんな方々の道しるべとなる大切な役割を担っています。 ケアマネジャーと呼ばれる専門家が、利用者様の状況や希望を丁寧に伺い、最適なケアプランを作成します。 介護サービスの利用開始から終了までを総合的にサポートすることで、利用者様が安心して生活を送れるよう支援していくことが、ケアマネジメントの大きな目的です。 具体的な役割としては、 * 利用者様の心身の状況、生活環境、希望などを把握する「アセスメント」 * 個別支援計画である「ケアプラン」の作成 * 介護サービス事業者との連絡調整 * サービス利用状況の確認や評価 などが挙げられます。 ケアマネジメントは、複雑化する介護サービスを円滑に利用するために欠かせないものであり、利用者様が自分らしい生活を送るための重要な鍵と言えるでしょう。
高齢者の健康のために

介護と血液生化学検査:知っておきたい基礎知識

血液生化学検査は、血液中に含まれる様々な成分を分析する検査です。採取した血液中のタンパク質、脂質、糖質、電解質、酵素などの量を測定することで、肝臓、腎臓、心臓、甲状腺などの臓器の状態や、糖尿病や脂質異常症などの病気の有無、進行度合いを調べることができます。 介護の現場では、血液生化学検査の結果は、利用者さんの体調の変化を把握したり、適切なケアプランを作成するためにとても役立ちます。例えば、栄養状態の評価、脱水症状の有無、薬の効果や副作用の確認などに活用されます。
介護サービスについて

チームで最高のケアを:ケアカンファレンス入門

医療や介護の現場において、患者さんや利用者さん一人ひとりに最適なケアを提供するために、多職種が連携し情報を共有し合うことが重要です。そのための有効な手段の一つとして、「ケアカンファレンス」があります。ケアカンファレンスとは、医師、看護師、薬剤師、リハビリ専門職、介護士、ソーシャルワーカー、管理栄養士など、多職種の専門家が、患者さんや利用者さんの状態、課題、そして目標について情報を共有し、それぞれの専門的な立場から意見を出し合い、今後のケアの方針を決定する会議のことです。これにより、多角的な視点から問題点やニーズを把握し、より質の高い、そして個別性に配慮したケアの提供を目指します。
高齢者の健康のために

介護現場における血液検査の基礎知識

血液検査は、採取した血液を分析することで、体内の様々な情報を把握する検査です。健康状態の確認だけでなく、病気の診断や治療効果の判定にも役立ちます。 介護現場においても、利用者様の状態を把握し、より良いケアを提供するために、血液検査の結果は重要な情報源となります。 血液検査では、貧血の有無、感染症の疑い、肝臓や腎臓の機能、栄養状態、血糖値、コレステロール値など、多岐にわたる項目を調べることができます。 検査結果の数値が基準値から外れている場合は、病気の可能性や栄養状態の悪化などが疑われます。これらの情報は、医師の診断や、介護士による食事や運動などの生活指導に役立てられます。
福祉用語について

ケアワーカーの仕事内容とやりがい

高齢者や障がいを持つ方など、日常生活を送る上で支援が必要な方のサポートを行うのがケアワーカーです。身体介護と生活援助の2つの側面から利用者の自立を支援し、その人らしい生活を送れるように手助けをします。介護福祉士と混同されがちですが、資格の有無は問いません。人の役に立ちたいという気持ちがあれば、誰でもチャレンジできる仕事と言えるでしょう。
介護サービスについて

介護の道しるべ:ケースマネジメントとは?

高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、様々なサポートが必要となります。そのサポートの中心的な役割を担うのが「ケースマネジメント」です。ケースマネジメントとは、高齢者の状況やニーズを把握し、必要なサービスを組み合わせ、適切に提供するための支援のことです。 具体的には、介護支援専門員(ケアマネジャー)と呼ばれる専門家が、高齢者やその家族と面談を行い、希望や不安などを丁寧に聞き取ります。その上で、ケアプラン(居宅サービス計画)と呼ばれる、サービス利用の計画書を作成します。ケアプランには、介護サービスの内容や利用回数、費用などが具体的に記載され、高齢者が安心してサービスを利用できるよう、道筋を示す役割を果たします。 ケースマネジメントは、サービスの fragmented化を防ぎ、高齢者一人ひとりに最適なケアを提供するための重要な仕組みと言えるでしょう。