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福祉用語について

介護の基礎知識:蓄尿バッグを正しく理解する

蓄尿バッグとは、尿が自力で出せない、またはトイレに行くことが難しい方のために、尿を体外に貯めておくための医療用具です。 カテーテルと呼ばれる細い管を尿道から膀胱に挿入し、そこから尿をバッグに導いて貯留します。 蓄尿バッグは、寝たきりや重度の障害などでトイレでの排泄が困難な方にとって、QOL(生活の質)を維持するために欠かせないものとなっています。
介護サービスについて

住み慣れた街で:地域密着型サービスを知る

近年よく耳にする「地域密着型サービス」という言葉。 高齢化が進む中で、住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるようにと、様々なサービスが生まれています。 地域密着型サービスとは、その名の通り、特定の地域に住む人々に対して、きめ細やかなサービスを提供することを目的としたものです。 全国チェーンの大手企業ではなく、地域に根ざした企業や個人が、顔の見える関係性を築きながら、利用者のニーズに寄り添ったサービスを提供してくれるのが特徴です。
介護サービスについて

知っておきたい「地域福祉権利擁護事業」

「地域福祉権利擁護事業」とは、高齢者や障がい者など、判断能力が十分でない方が地域で安心して暮らしていけるよう、福祉サービスの利用援助や、虐待の防止などを行う事業です。 近年、高齢化や障がい者を取り巻く環境は複雑化しており、様々な困難に直面するケースが増えています。例えば、適切な福祉サービスが分からず利用できない、悪質な訪問販売や詐欺などの被害に遭いやすい、家族や周囲の人から虐待を受けているなどです。 このような問題に対して、地域福祉権利擁護事業では、社会福祉士や弁護士などの専門家が相談に応じ、必要な支援につなぐ役割を担います。具体的な内容としては、福祉サービスの利用に関する相談、成年後見制度の利用支援、消費者被害の防止、虐待への対応などがあります。 地域福祉権利擁護事業は、誰もが安心して暮らせる地域社会を実現するために重要な役割を担っています。
福祉用語について

知っておきたい!地域共生社会と介護の関係

地域共生社会とは、年齢や障がいの有無、国籍などに関わらず、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせる社会のことです。高齢者や障害者も地域の一員として、互いに支え合いながら生活していくことを目指しています。具体的には、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活できるよう、医療・介護サービスの充実、バリアフリー化などが挙げられます。また、地域住民が積極的に介護に参加する仕組みづくりも重要です。
福祉用語について

介護の現場で見られるチアノーゼとは?

チアノーゼとは、皮膚や粘膜が青紫色に変色する状態のことを指します。これは、血液中の酸素飽和度が低下し、還元ヘモグロビンが増加することが原因で起こります。還元ヘモグロビンは、酸素と結合していないヘモグロビンであり、これが増加すると血液は暗赤色を呈し、皮膚や粘膜を通して青紫色に見えるようになります。 チアノーゼは、その出現部位によって「中心性チアノーゼ」と「末梢性チアノーゼ」の2つに大きく分けられます。中心性チアノーゼは、舌や口の中など、体の中心部に現れるチアノーゼで、呼吸器疾患や心疾患など、体全体で酸素不足が起こっている場合に多く見られます。一方、末梢性チアノーゼは、手足の指先、爪、唇など体の末梢に現れるチアノーゼで、血行不良や冷えなどが原因で起こることがあります。
福祉用語について

中心静脈栄養(IVH)とは?

中心静脈栄養(IVH)とは、栄養状態を改善・維持するために、高カロリーの栄養輸液を太い静脈から投与する方法です。 口や胃腸からの栄養摂取が困難な場合に、この方法が選択されます。具体的には、腸閉塞、消化管手術後、吸収不良症候群、がん治療中などで十分な栄養を摂取できない場合などが挙げられます。 中心静脈栄養では、ブドウ糖やアミノ酸、脂質、ビタミン、ミネラルなどを配合した輸液を、心臓に近い太い静脈(中心静脈)に留置したカテーテルを通して直接注入します。 これにより、効率的に栄養を補給することができます。
介護サービスについて

知って安心!地域密着の支え「地域型在宅介護支援センター」

高齢化が進む中、住み慣れた地域で安心して生活を送りたいという願いを持つ高齢者の方は多くいらっしゃいます。そんな中、高齢者の生活を支える強い味方として「地域型在宅介護支援センター」が注目されています。 地域型在宅介護支援センターは、市区町村が設置し、介護保険のケアプラン作成だけでなく、地域の様々な機関と連携して高齢者を総合的にサポートする役割を担っています。 介護に関する相談はもちろん、地域のボランティアの紹介や、高齢者の活動機会の提供など、きめ細やかなサービスが特徴です。住み慣れた地域で安心して生活を送れるよう、様々な角度から高齢者を支える地域密着型の頼もしい存在と言えるでしょう。
高齢者の健康のために

夏の食中毒に注意!腸炎ビブリオを防ぐには?

腸炎ビブリオは、海水中に生息する細菌で、特に水温が上昇する夏場に活発に増殖します。 主に魚介類に付着しており、汚染された魚介類を生で食べたり、調理器具を介して二次汚染が起こったりすることで、人体に侵入し食中毒を引き起こします。
福祉用語について

介護の基本:中枢神経系を理解する

私たちの身体は、まるで精巧に作られた機械のように、様々な器官が協調して働いています。その中心で司令塔の役割を担っているのが、「中枢神経系」です。 脳と脊髄から成る中枢神経系は、全身から感覚情報を受け取り、分析し、筋肉や臓器へ指令を送ることで、私たちの行動や思考、感情、生命維持など、あらゆる活動をコントロールしています。 介護の現場において、中枢神経系の働きを理解することは非常に重要です。なぜなら、病気や怪我、加齢によって中枢神経系がダメージを受けると、身体機能や認知機能に様々な障害が現れるからです。 中枢神経系の仕組みと、それが損なわれた際にどのような影響が出るかを学ぶことは、利用者の方一人ひとりの状態を理解し、適切なケアを提供する上で欠かせないと言えます。
介護サービスについて

知っておきたい!地域生活支援事業の基礎知識

地域生活支援事業とは、障害のある方が地域で安心して暮らしていけるよう、様々なサービスを提供する事業です。 具体的には、日常生活のサポートや相談、社会参加の促進、就労支援など、幅広いサービスが提供されています。 これらのサービスは、障害者総合支援法に基づいて提供されており、障害のある方が地域で自立した生活を送ることを目的としています。
高齢者の食事について

治療食とは?分かりやすく解説

治療食とは、病気の症状を改善したり、栄養状態を改善したりするために、食事の内容を調整したものです。 病気の種類や症状、体格などによって必要な栄養素や食事の形態、摂取量が異なるため、医師の指示のもと、管理栄養士が一人ひとりに合った献立を作成します。 決して「特別な食事」というわけではなく、普段の食事を見直し、健康的な食生活を送るための第一歩とも言えます。
介護施設の種類について

『地域密着型介護老人福祉施設』とは?

地域密着型介護老人福祉施設は、利用者が住み慣れた地域で、可能な限り自宅に近い環境で生活を送ることができるよう配慮した施設です。定員は29名以下とされており、家庭的な雰囲気の中で、食事や入浴などの日常生活の介護、機能訓練、健康管理などのサービスを受けることができます。 従来型の特別養護老人ホームは入居待ちの待機者が多く、入居まで時間を要することが課題となっていました。地域密着型介護老人福祉施設は、このような状況を改善し、より地域の実情に合った介護サービスを提供することを目的としています。
福祉用語について

チームケアで実現する、高齢者の豊かな暮らし

高齢化社会がますます進展する中、高齢者が住み慣れた地域で、自分らしく、安心して暮らし続けるためには、医療・介護の専門職による包括的なサポートが欠かせません。しかし、従来の一対一の個別ケアだけでは、複雑化・多様化するニーズに対応しきれないケースも出てきています。 そこで注目されているのが「チームケア」です。チームケアとは、医師、看護師、介護士、薬剤師、リハビリテーション専門職、ケアマネジャー、社会福祉士など、多職種の専門家がそれぞれの専門知識や技術を持ち寄り、連携しながら高齢者を支える体制のことを指します。 チームで情報を共有し、共通の目標に向かって協働することで、より質の高い、切れ目のないサービス提供が可能になります。また、それぞれの専門性を活かすことで、単独では対応が難しい課題にも、より効果的に対応することができます。
福祉用語について

聞こえの専門家、聴能訓練士ってどんな仕事?

「聴能訓練士」は、聞こえに困難を抱える人々のサポートをする専門職です。耳鼻科医の指示のもと、患者さんの聴力やコミュニケーション能力を評価し、個々に合わせた訓練プログラムを作成・実施します。具体的には、補聴器の適切な使い方の指導や、聞こえを補うためのコミュニケーション方法の練習、周囲の人への対応の仕方などをアドバイスします。また、お子さんの場合は、言語発達のサポートや、学校生活での困りごとを軽減するための支援なども行います。聞こえの困難は、日常生活や社会参加に大きな影響を与える可能性があります。聴能訓練士は、患者さんがより豊かな生活を送れるよう、寄り添いながらサポートしていく、重要な役割を担っています。
高齢者の病気について

介護の基礎知識:腸閉塞とその対処法

腸閉塞は、食べ物や消化液などが腸の中をスムーズに通らなくなる病気です。高齢者、特に寝たきりの方や手術後の方によく見られます。腸閉塞になると、腹痛や嘔吐、便秘などの症状が現れます。腸閉塞は命に関わることもあるため、早期発見と適切な対処が重要です。
福祉用語について

介護と地域防災計画:知っておきたいポイント

災害は、いつ、どこで起こるか分かりません。だからこそ、日頃からの備えが重要となります。特に、高齢者や障害者など、災害時に特別な配慮が必要な方々がいる場合は、地域全体で支え合う体制を作っておくことが大切です。 そのために重要な役割を果たすのが、「地域防災計画」です。これは、市町村が策定する、災害から住民の生命や財産を守るための総合的な計画のこと。避難場所や避難経路の指定、防災訓練の実施など、様々な内容が含まれています。
福祉用語について

「知的障害」ってどんなこと?

「知的障害」とは、発達期(おおむね18歳まで)に脳の機能の発達が妨げられることで、日常生活におけるさまざまな活動や学習に困難が生じる状態をいいます。 具体的には、周囲の人と比べて、言葉の理解や表現、計算、記憶、判断、問題解決といった知的機能の発達が遅れることがあります。また、これらの困難さのために、日常生活での行動や活動にも制限が見られることがあります。 ただし、「知的障害」は人によって症状や程度はさまざまであり、一人ひとりに合わせたサポートが必要となります。
介護に関する制度について

知って安心!地域支援事業で介護予防

「地域支援事業」という言葉をご存知でしょうか?介護予防や日常生活のサポートを目的とした、地域住民のための取り組みのことです。 高齢化が進む中、住み慣れた地域で、できる限り長く、自分らしく暮らしていくためには、地域全体で高齢者を支える仕組みが重要となっています。 この地域支援事業は、まさにそのためのサービスと言えるでしょう。 具体的には、介護予防教室や健康相談、配食サービス、家事援助、訪問理美容など、様々なサービスがあります。 これらのサービスを受けることで、高齢者の心身の健康を維持し、介護が必要となる状態を予防したり、要介護状態になっても、その重度化を防ぐ効果が期待できます。 また、地域住民同士の交流の機会も増え、孤独感の解消にもつながります。 次の章では、地域支援事業の具体的な内容について、さらに詳しく見ていきましょう。
福祉用語について

介護の基礎知識:鎮痛剤を正しく理解しよう

鎮痛剤とは、その名の通り痛みを抑える薬です。病気やケガによる痛みは、日常生活の質を著しく低下させる可能性があります。鎮痛剤は、痛みを和らげ、快適な生活を送るための助けとなるものです。
福祉用語について

高齢者を支える地域ケア会議とは?

地域ケア会議は、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、地域の様々な関係機関が連携し、高齢者を総合的に支えることを目的としています。 具体的には、要介護状態となることを予防し、介護が必要になった場合でも、住み慣れた地域で適切なサービスを受けながら自立した生活を送れるよう、関係機関が情報を共有し、連携して対応していくための会議です。 地域ケア会議には、医師、看護師、介護福祉士、社会福祉士、ケアマネジャーなどの専門職のほか、自治体職員、民生委員など、様々な立場の人が参加します。 会議では、個々の高齢者の状況やニーズを把握し、関係機関がそれぞれの役割分担を明確にした上で、適切なケアプランを作成します。また、地域住民への啓発活動や、地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みも行います。
福祉用語について

住み慣れた街で:地域福祉計画を知る

地域福祉計画とは、誰もが安心して暮らせる地域社会を実現するための計画です。 高齢者や障がい者、子育て中の家族など、さまざまな困難を抱える人々が、地域で安心して生活できるよう、福祉サービスの充実や、地域住民による支え合いの仕組みづくりなどが盛り込まれています。 この計画は、市町村ごとに作成されるため、住んでいる地域によって内容が異なります。自分の住む街が、どのような福祉サービスを提供しようとしているのか、地域住民としてどのように関わることができるのかを知ることは、より良い地域社会を作る上でも重要です。
介護に関する制度について

住み慣れた地域で:地域包括ケアシステム入門

高齢化が進む日本では、誰もが歳を重ねても住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる社会の実現が求められています。そのための仕組みの一つとして、近年注目されているのが「地域包括ケアシステム」です。 これは、高齢者が住み慣れた地域で可能な限り自立した生活を送れるよう、医療・介護・予防・生活支援など様々なサービスを、地域全体で切れ目なく提供していくという考え方です。 つまり、病気になっても、介護が必要になっても、住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられるよう、地域全体で高齢者を支えていくシステムと言えるでしょう。
福祉用語について

チームアプローチで変わる介護の質

チームアプローチとは、医師、看護師、介護士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、ソーシャルワーカーなど、多職種の専門家が連携し、利用者の方を中心とした最適なケアを提供する体制のことです。従来の縦割りの体制では、それぞれの専門職が個別に業務を行うことが多く、情報共有や連携が不足してしまうケースも見られました。しかし、チームアプローチでは、専門職が互いに連携し、それぞれの専門知識や技術を共有することで、多角的な視点から利用者の方の状況を把握し、個別ニーズに合わせた質の高いケアを提供することが可能となります。
高齢者の病気について

介護の現場から:チェーンストークス呼吸とは?

チェーンストークス呼吸は、呼吸が周期的に変化する呼吸パターンの一種です。具体的には、呼吸が徐々に速く深くなり、ピークに達した後、徐々に遅く浅くなっていくという特徴があります。そして、数秒から数十秒間の呼吸停止(無呼吸)を挟んで、再び同様の呼吸パターンを繰り返します。この呼吸の増減と無呼吸を繰り返す様子が、鎖のように繋がっているように見えることから、「チェーンストークス呼吸」と呼ばれています。