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福祉用語について

介護の現場における「鬱状態」理解

介護の現場は、常に緊張感と体力的な負担が大きく、精神的に追い詰められやすい環境です。介護者は、被介護者の身体的なケアだけでなく、精神的なサポートも求められるため、大きなストレスを抱えがちです。 責任感の強い人ほど、自分を責めてしまい、鬱状態に陥りやすいと言われています。また、介護疲れによって睡眠不足や食欲不振に陥り、心身に悪影響を及ぼすこともあります。 介護と鬱状態は密接に関係しており、介護者の心のケアは非常に重要です。周囲の理解とサポートが、介護者の心の支えとなります。
福祉用語について

介護の基礎知識:日内変動を理解する

「日内変動」とは、認知症の人が、日中と夜間、あるいは時間帯によって、認知機能や行動・心理状態が変化する症状のことです。具体的には、午前中は比較的落ち着いて過ごせているのに、午後になると、そわそわしたり、怒りっぽくなったり、 hallucinations が見られることがあります。このような症状は、夕方から夜にかけてさらに悪化することが多く、「夕暮れ症候群」とも呼ばれます。
高齢者の健康のために

介護現場における齲歯予防の重要性

加齢に伴い、口腔内環境は変化し、虫歯のリスクも大きく変わってきます。特に、高齢者の場合、若い世代とは異なる特徴を持つ虫歯が多く見られます。唾液の分泌量の減少や、歯ぐきの後退による歯根の露出など、口腔内の機能低下は、虫歯菌の増殖を容易にし、重症化のリスクを高めます。また、持病や服用薬の影響で口腔乾燥や免疫力の低下などが引き起こされる場合もあり、これらの要因が複雑に絡み合い、高齢者の口腔内はより一層虫歯に脆弱な状態になりがちです。
高齢者の健康のために

介護における運動療法: その効果と種類

運動療法とは、病気の治療や予防、機能回復、健康維持などを目的として、計画的に運動を行う療法のことです。介護の現場では、加齢や病気によって身体機能が低下した高齢者の自立支援、生活の質(QOL)向上などを目指して、積極的に取り入れられています。
福祉用語について

介護の質を高める「ウェルビーイング」とは?

高齢化が進む現代社会において、介護は重要な課題となっています。従来の介護は、食事や入浴などの身体的なケアを中心に提供されてきましたが、近年、「ウェルビーイング」という概念が注目されています。ウェルビーイングとは、単に病気ではない状態を指すのではなく、身体的、精神的、社会的に良好な状態を意味します。 介護におけるウェルビーイングとは、利用者の方々が、それぞれの状況や価値観に基づき、可能な限り自分らしく、満足のいく生活を送れるよう支援することを意味します。これは、従来の身体的なケアに加え、心のケア、生きがい作り、社会参加の促進など、多角的な視点から利用者を支える必要があることを示唆しています。
福祉用語について

介護における『内旋』とは?わかりやすく解説

「内旋」という言葉は、医療や介護の現場でよく耳にする言葉ですが、具体的にどのような動きを指すのか、ご存知でしょうか? 内旋とは、簡単に言うと、身体の中心線に向かって腕や脚を回転させる動作のことを言います。 例えば、まっすぐ立った状態で手のひらを太ももにつけたまま肘を曲げ、そこからお腹の方へ腕を回していく動きが内旋です。反対に、外側に腕を回す動きは外旋と呼ばれます。
福祉用語について

介護用語「含嗽」ってどんなケア?

口の中の清潔を保つことは、健康な生活を送る上で非常に大切です。これは、介護を必要とする高齢者にとっても同じです。高齢者は、体力や免疫力の低下により、口の中の細菌が増殖しやすく、口腔内のトラブルを抱えやすい状態にあります。そこで重要になるのが「含嗽」です。 含嗽は、口の中に水や洗浄液を含んで、ぶくぶくうがいをすることで、食べかすや細菌を取り除き、口の中を清潔に保つケアです。特に、自分で歯磨きをすることが難しい方や、口の渇きやすい方にとっては、口腔衛生を維持する上で、非常に有効な手段となります。 含嗽によって口腔内を清潔に保つことは、虫歯や歯周病、誤嚥性肺炎などの予防にもつながります。また、口の中がさっぱりすることで、食事や会話がより楽しくなり、生活の質の向上にも役立ちます。介護の現場では、高齢者の状況に合わせて、適切な含嗽方法や頻度を検討し、健康的な生活をサポートしていくことが重要です。
高齢者の病気について

介護現場で知っておきたいウイルス性肝炎

ウイルス性肝炎とは、肝臓に炎症を起こすウイルスへの感染によって引き起こされる病気です。肝臓は、栄養の処理や貯蔵、有害物質の分解など、生命維持に欠かせない役割を担う重要な臓器です。ウイルス性肝炎は、原因となるウイルスによってA型、B型、C型などに分類され、それぞれ感染経路や症状、治療法が異なります。介護現場においては、利用者様との接触を通して感染する可能性も考えられるため、正しい知識を持つことが重要です。
高齢者の病気について

介護現場で知っておきたい「齲蝕」とは?

「齲蝕(うしょく)」って、実は「虫歯」のことなんです。 歯の表面のエナメル質や、その下の象牙質が、口の中にいる細菌によって溶かされてしまう病気です。 初期は自覚症状がないことも多いですが、進行すると、歯の痛みや、冷たいものがしみたりするようになります。 さらに悪化すると、食事が困難になったり、歯が抜けてしまったりすることもあります。
高齢者の病気について

介護と向き合う:鬱病の理解を深める

介護は、喜びややりがいを感じる一方、大きな負担を伴うこともあります。肉体的疲労だけでなく、精神的なストレスから、介護者は鬱病を発症するリスクと隣り合わせです。 厚生労働省の調査によると、介護者の約3人に1人が鬱状態にあるとも言われており、決して他人事ではありません。 鬱病は、気分の落ち込みや興味・喜びの喪失といった症状が現れる心の病気です。「疲れているだけ」「気合が足りない」といった精神論だけで片付けられるものではなく、適切なケアと治療が必要となります。 介護と鬱病の関係を理解し、早期発見・早期対応を心がけることが、介護者自身の心身の健康、そしてより良い介護環境の実現へと繋がります。
高齢者の病気について

介護と鬱血:症状と対策を解説

介護における鬱血とは、心臓の働きが低下することで、血液をうまく送り出せなくなり、体の一部に血液が過剰に溜まってしまう状態を指します。主に、心臓から遠い足や ankles に症状が現れやすく、むくみやだるさなどが特徴です。高齢者、特に心臓や血管に持病を持つ方は注意が必要です。
高齢者の病気について

介護施設におけるウイルス感染症対策

ウイルス感染症とは、ウイルスが体内に侵入することで引き起こされる病気のことです。ウイルスは細菌よりも小さく、自分で増殖することができません。そのため、他の生物の細胞に寄生し、その細胞の中で増殖することで感染を広げていきます。 ウイルス感染症には、風邪やインフルエンザ、ノロウイルス感染症など、様々な種類があります。症状も、発熱、咳、鼻水、下痢、嘔吐など、ウイルスや感染部位によって異なります。 高齢者は免疫力が低下していることが多いため、ウイルス感染症にかかりやすく、重症化しやすいという特徴があります。そのため、介護施設では、ウイルス感染症の予防と蔓延防止対策を徹底することが非常に重要です。
福祉用語について

介護の不安解消?運営適正化委員会を知ろう

介護サービスを受ける際、その質や透明性について不安を感じる方もいるかもしれません。安心して利用できる介護サービスを選ぶために、「運営適正化委員会」の存在を知っておくことは重要です。 運営適正化委員会は、介護保険法に基づいて設置が義務付けられている第三者機関です。介護事業所の運営が適正に行われているか、利用者の権利や利益が守られているかなどを客観的な視点から監視し、必要があれば改善を求める役割を担っています。この委員会は、学識経験者、弁護士、医師、地域住民などの多様な委員で構成され、介護事業者とは独立した立場で活動します。
高齢者の病気について

介護と向き合う:鬱血性心不全の基礎知識

鬱血性心不全とは、心臓の働きが低下することで、体全体に十分な血液を送り出せなくなる状態を指します。心臓は、体中に酸素や栄養を運ぶポンプのような役割を果たしていますが、このポンプ機能が弱ってしまうことで、様々な症状が現れます。 加齢や高血圧、糖尿病などの生活習慣病などが原因で発症することが多く、高齢者においては特に注意が必要です。症状としては、息切れやむくみ、疲労感などが挙げられます。 心不全は、適切な治療と生活習慣の改善によって症状をコントロールできる病気です。日頃から心臓の健康に気を配り、異変を感じたら早めに医療機関を受診することが大切です。
介護サービスについて

介護の選択肢を広げる「上乗せサービス」とは?

介護が必要になった時、多くの人が利用を検討するのが「介護保険」です。しかし、介護保険サービスだけでは、個々の希望やニーズに完全に応えることは難しい場合もあるでしょう。 そんな時に知っておきたいのが「上乗せサービス」です。これは、介護保険のサービスに加えて、利用者の希望に応じて自由に選択できるサービスを指します。 例えば、専門家によるリハビリテーション、趣味や生きがいを支援するサービス、外出や旅行のサポートなど、多種多様なサービスが存在します。 上乗せサービスを利用することで、より質の高い、そして自分らしい生活を送ることができる可能性が広がります。
高齢者の健康のために

夏の危険信号!高齢者の『鬱熱』を知ろう

『鬱熱』とは、体が熱をため込み、体温調節機能がうまく働かなくなることで、体温が上昇してしまう状態です。 高温多湿な環境下で発生しやすく、特に高齢者は注意が必要です。 高齢者は、暑さを感じにくく、汗をかきにくいという身体的特徴があります。そのため、気づかないうちに体温が上昇し、重症化するケースも見られます。 自覚症状が少ないため、周囲の人が注意深く観察し、異変に気づいてあげることが重要です。
福祉用語について

『患側』ってどんな意味?介護用語を解説

介護の現場では、専門用語がよく飛び交います。利用者の方にとってより良いケアを提供するために、スタッフ間では共通の認識を持つことが重要です。しかし、初めて耳にする言葉に戸惑ってしまう方もいるのではないでしょうか? 今回のテーマは『患側』。「患側」とは、病気や怪我などによって体の機能に障害がある側のことを指します。例えば、脳梗塞の後遺症で右半身に麻痺がある場合は、「右半身が患側」となります。 反対に、障害がない側を「健側」と呼びます。介護現場では、これらの用語を用いることで、体のどちら側に注意が必要なのかを明確に伝えることができます。